選手同士が接触し、ピッチに倒れるシーンが多い。ときには大げさに見えることもあるが、これは戦略的ではないのか? こんな疑問に答えようと、米紙が選手の倒れた回数などを集計した。

 ウォールストリート・ジャーナル紙が1次リーグ第2戦までの32試合を調べ、選手が倒れてプレーが中断した回数をまとめた。対象選手は302人。そのうちケガがひどくて交代するなどした選手は9人で、残りは痛がるふりだったのでは、と指摘している。

 同紙は選手が倒れたときの点差に注目。リードされている状況では40人が倒れ、倒れていた時間は計12分半だったが、相手をリードしているときは2倍超の103人、時間は約4倍になったという。試合を優位に進めているときほど痛がるふりをして時間を稼いでいる、という見立てを同紙は指摘している。

 倒れた回数が一番多かったのは開催国のブラジルで17回。チーム最多は大黒柱のFWネイマールで5回だった。2位は同じ南米のチリだった。10回以上選手が倒れてプレーが中断した11チームのうち、8チームはその後決勝トーナメントまで進んだ。日本は22位の7回と少なく、1次リーグでは最下位に終わった。(橋本佳奈)