2013年1月 1日

全国学生とともに反原発の先頭に 新自由主義うち破る学生運動を 全学連新年座談会/激闘の2013年へ

週刊『前進』12頁(2566号1面1)(2013/01/01)

全国学生とともに反原発の先頭に
 新自由主義うち破る学生運動を
 全学連新年座談会/激闘の2013年へ

 

 

 全世界で労働者人民の決起が広がっている。大恐慌が深まる中、新しい年は階級的労働運動と学生運動の飛躍をかけた決戦の年だ。全学連は、つねに時代を切り開く先頭に立ってきた。キャンパスで〈新自由主義大学>の分断と抑圧をうち破る決起が始まっている。全学連の皆さんに、新年の抱負などを大いに語り合ってもらった。(編集局)
 
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 出席者 (敬称略)

斎藤 郁真(委員長/法政大・法)

大森 靖之(副委員長/京都大・薬)

鈴木 研也(副委員長/広島大・理)

坂野 陽平(書記長/上智大・文)

洞口 朋子(書記次長/法政大・経)

松室 しをり(国際部/慶応大・文)

 

武田 雄飛丸(法政大学文化連盟委員長・国際文化)

青野 弘明(東北大学生自治会委員長
・医)


▽司会 石田 真弓(副委員長/東北大・経)
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 学生の自治と団結へ大前進

 

 10・19法大の闘い

 石田 9月の全学連大会で、「100万人の反原発行動を」「『教育の民営化』と闘って学生自治会建設へ」と確認し、その闘いは秋に大きく進みました。1年間を振り返って、まずは法大の10・19闘争から。
 斎藤 「自主法政祭での学祭規制とガチンコでぶつかろう」「教育の民営化の矛盾にストレートに『おかしい』と言おう」と闘いました。裏切り者の学祭実行委や法大当局との激突を重ね、闘いは10月19日に爆発しました。
 当日は文化連盟の呼びかけに応え、大学当局のキャンパス中央封鎖に対して1千人の法大生が立ち上がり、暴力職員と激突しました。「法大解放集会」そのもので、新自由主義大学への怒りの爆発です。
 武田 僕らは学祭説明会から排除されながらも、「絶対反対派」として最先頭で声をあげてきたことが10・19闘争で求心力をつくった。キャンパス内で絶えず闘う姿勢を見せることが本当に大事です。
 洞口 あの集会は感動的でした。監獄大学の中心で学内大集会をやりました。その力は、学内で闘う主体にあるんです。当局の弾圧に負けずに踏んばり抜いたことが、この日の闘いに結実しました。粘り強い日々の闘いが、1千人の法大生を獲得しています。
 法大当局も国家権力も「想定外」の事態に真っ青でした。当局は文化連盟を昼休みにキャンパスから暴力的にたたき出せば、集会はつぶせると踏んでいました。でも、それができなかった。大激突の中で法大生はどんどん集まってきた。どんな弾圧も学生の決起を抑えられない。これが法大闘争です。
 武田 僕は2年半でちゃんと87単位とっていたんですが(笑)、でもこれまでの闘いの積み重ねがあり、仲間がいて、ここで頑張らないと、という気持ちでした。
 10・19闘争に対して、直後の国際文化学部教授会で僕への「無期停学」処分が決められました。「学祭規制に反対した」ことが主な理由です。一方的な管理強化や都内主要大学学祭での飲酒規制という観点からも、これは法大だけの問題ではありません。
 そして、「規制反対」をこえた学生の思いが10・19に爆発したと思うんです。大学が学生の声にまったく向き合わない中、「この指とまれ」の呼びかけを待っていた。それを「授業妨害」「迷惑行為」の一言で切り捨て、僕を「無期停学」にするあり方への反撃として、処分撤回闘争を闘います。
 処分撤回の闘いは、学生がなめられずに誇りを取り戻す普遍的な闘いです。「大学で集会やるな」「学生は何も考えるな」というあり方への反乱です。
 もう一つの処分理由は反原発です。10月6日に人間環境学部は、放射線影響研究所理事長の御用学者、大久保利晃を授業に呼んだ。他学部の学生は排除です。それに抗議したら「授業妨害」で「無期停学」。「地域に開かれた大学」どころか「資本と警察に開かれた大学」です。僕への処分はダイレクトに反原発闘争とも結びつきます。
 斎藤 たぶん、「3・11」後に御用学者に抗議して処分されたなんて、武田雄飛丸君が初めてだよね。今の原発をめぐる攻防を象徴する闘いです。
 洞口 やっぱり、大学として御用学者への批判は絶対にやらせないっていう階級意志ですよね。
 斎藤 大久保は郡山市の原子力災害対策アドバイザーです。この処分の不当性を、金曜日の首相官邸前行動に集まっている福島の方たちにも広めたい。
 鈴木 法大の中で武田君が立ち上がり、それに呼応する1千人の法大生の姿が素晴らしかった。動画を見た広大生も感動しています。

 京大で同学会再建

 石田 全学自治会同学会を再建した京都大はどうですか?
 大森 5〜6月の全学選挙で3042票中2149票で信任され、7月の代議員会を経て、同学会再建に成功しました。
 京大は日本帝国主義の中枢で、歴代の関西電力社長は京大出身、原子力ムラに取り込まれて、原発にも再稼働にも反対しない。僕たちは「大学奪還学生行動」という組織をつくって学生の手に大学を取り戻す闘いを始めました。副学長と反原発団交をやったら、「君たちは全学生の意志を代表していない少数派でしょ」「同学会じゃない」という理由で総長団交を拒否されました。それから学生自治会建設に突き進みました。法大の闘いの経験を糧に、全国大学の拠点化が始まったんです。
 これに対し、京大当局は7月に「告示第5号」で同学会を非公認化しました。勝利に対する反動です。
 「大学改革」攻撃については国際高等教育院という総長直轄の機構づくりに対し、総合人間学部の教授・学生の決起が始まりました。総長独裁に教授が反乱を起こした。また、思修館という全寮制大学院をつくり、ブルジョア的立場から「グローバルリーダーの育成」なるものをやろうとしています。社会を批判する大学の役割を全面否定し、学生を侮辱している。そういう学生たちの怒りがひとつになり、12月4日に総長室突入闘争が闘われました。 
 松室 同学会の生み出したものはとても大きいと思います。何よりも経営協議会から関西電力元社長の藤洋作を追放した勝利は大きい。その後釜にJR東海会長の葛西敬之が来ましたが、敵は明確に京大学生運動をたたきつぶし、再稼働のお先棒を担ぎ、資本家のためのエリート養成教育をやろうとしている。ここに「大学改革」の本質があります。

 東北大で選挙勝利

 青野 東北大は先日の自治会執行部選挙で信任をかちとりました。総投票数982票、信任数591票で、6割超の信任です。「大学の私物化を許さない」「大学の主人公は学生だ」「サークルの自由を守る」「キャンパスを反原発の砦(とりで)に」という主張が認められました。学生自治会に対する当局の中傷をはね返せた。当局には衝撃だし、新執行部が来年に踏み出す大きな一歩です。
 石田 自治会が学生に信頼されていることが、毎年の選挙で示されるんだよね。
 青野 入学前にもっていた東北大のイメージは「自主性、自由な大学」というものでしたが、実際には全然、違いました。闘う学生を寮からたたき出したり、自治会活動を担う1年生へ「呼び出し」と逆オルグをしたり、キャンパスで反原発集会をやらせないとか、その一方では御用学者の講演会は行う——こんな思想弾圧や分断攻撃を加える大学に、すごく怒りを感じました。原子力ムラに大学が完全に取り込まれています。御用学者を追い出さない限り、原発廃炉と再稼働阻止はできない。
 石田 選挙では、自治会の闘いの蓄積を感じました。みんな青野君の訴えをよく読んで、友達と一緒に投票に来る人もいるし、サークル員は「自分たちの問題だ」と投票してくれた。
 京大と東北大の勝利を経て、「次は自分のところで!」というものを全国の闘う学生の中に生み出していることが、とてもうれしい。
 青野君は自治会委員長として立つことに悩んだと思うんですが、どうですか。
 青野 そうですね。でも、自治会書記局員の1年生が当局の嫌がらせと対決して頑張っていることもあって、先輩として責任をとるのは当たり前のことだろうと決意しました。プレッシャーはありますが、自分の闘いは間違っていないという確信が芯(しん)に据われば、けっして折れることはないと思うんです。これから1年間、僕たちに「○=まる」を入れてくれた学生たちの期待にしっかりと応えるよう、全力で闘います。
 全学連運動を大きくして、世界を変革したい。資本主義は絶対に原発を手放さない。それは、どの党が政権をとろうが変わらない。だから社会を根本的に変革する、革命を起こすことで原発をなくす。ここが、既成の運動と僕たちの運動の違いかなって思いますね。
 武田 そこが全学連と民青の違いだと思う。大学を社会の中に位置づけ、最終的には革命しかないと言い切る。資本主義の問題として大学や原発を語る。それをちゃんと学生に伝えていくのは大事なことです。

 原発御用学者を追放しよう

 

 主流派への飛躍を

 大森 東北大自治会や法大文化連盟の闘いの前進の中で、今度は私たちが主流派として問われてきます。真に学生の代表たりえるのか。どういう闘う組織をつくっていくか。実力で大学の規制をぶち破り、ひとつずつ取り返していくしかない。そういう確信が青野君や雄飛丸君にある。学生運動のリーダーへの飛躍が生み出されている。
 武田 なんで10・19集会に1千人が集まったかというと、僕らが一貫してキャンパス内で真剣にやってきたことへの信頼があったんです。まずは怒りだし、行動ありきだと思うんですよ。その後で、どう理論と一体化させるか苦労すればいい。僕らは常に真っ向から声をあげてきたし、その姿勢は常に大学を問うている。それが学生に伝わって良かったです。
 石田 全学連運動が復権する時代が始まっています。全学連は情勢分析やマルクス主義を大事にしますが、やっぱり運動体です。闘いをとおして団結を取り戻す、それを法大や京大、東北大で示せたことが1年間の偉大な前進だと思います。

 福島大学の闘い

 坂野 福島大では、法大集会直後の10月23日にキャンパスで元全日本運輸一般労組原子力発電所分会の斉藤征二さんの講演会を企画したんですが、教室使用が不許可になりました。また4月の岐阜環境医学研究所所長の松井英介さん、7月の山本太郎さんと森川文人弁護士の講演会でも申請を蹴られました。その一方、9月には福島県立医大副学長の山下俊一が学内で講演会をやっています。
 山下を学内でのさばらせ、反原発の方々を排除する。「ふざけるな」という怒りと法大の高揚が合わさって、10月23日にキャンパス中央に福大生が葛藤をのりこえて初めて登場してアジったわけです。この決起は並大抵のことではありません。
 福大当局は副学長を先頭に集会破壊に出てきました。しかも「学生の総意で集会を禁止する」と言いながら。それに対して福大生が「自分たちは福大のあり方を許せません」と反論したら、当局はグラグラ。許せないのは、「学生自治会も大学と同じで、あなた方の集会を許しません」と言ったことです。
 武田 だったら自治会役員を連れてこいよ。(笑)
 斎藤 立食パーティーしか活動してない自治会らしい。(笑)
 坂野 福大では「三者自治」で学生を支配しています。御用自治会が当局にくみすることで福大が成り立っている。
 石田 それ以降も福大生には呼び出しがあって、「金曜デモに行ったのか」とか、むちゃくちゃに私生活を侵害している。闘う福大生の存在に、心底から恐怖しているってことです。

 広大で神谷追放へ

 鈴木 広大は「No Nukes Hirodai」という運動体を立ち上げ、8・6ヒロシマの高揚を経て、9月に広大キャンパスで原子力学会弾劾闘争をやりました。広大の闘いは「福島とつながる」「御用学者・神谷研二(広大教授、福島県立医大副学長)の追放」「学生の力で大学を変える」の3本柱です。
 広大当局は「福島県民のために神谷先生を派遣している」と言っていましたが、神谷は福島原発告訴団から犯罪人として刑事告訴された人物です。広大当局の「建前」はボロボロです。原発翼賛大学をうち破る、僕たちはその中心になりたい。
 石田 「再稼働反対!」の首相官邸前20万人の歴史的うねりが始まりました。
 坂野 反原発闘争の先頭に学生運動が立つ、階級的労働運動と一体化して反原発100万人決起をつくり出すというのが重要だと思うんです。7月16日の代々木公園17万人集会に参加して、その思いを強くしました。今は直接行動が時代を動かす時です。その先頭で青年・学生が闘いたい。

 国際連帯の前進

 松室 階級対立が全世界的な闘いではっきりする中で、これにどう立ち向かい、変革していくかが示されました。それは動労千葉の「外注化阻止・非正規職撤廃」の闘いであり、全世界の緊縮財政反対闘争であり、反原発20万人のうねりです。勝つのは私たち「99%」だということがみんなの確信になっていった。
 ドイツから核廃棄物の最終処分場に反対するゴアレーベンの仲間が8・6ヒロシマに参加し、福島で現地の闘いを共有した。さらに環境団体エテコンが東電株主総会に乗り込んで、核戦争防止国際医師会議が福島現地で連帯した。国際連帯が発展して、国際部として、とてもうれしかったです。
 石田 オスプレイ配備への沖縄の怒りの爆発があります。学生がどう反戦闘争を闘うか。
 松室 9・9沖縄県民大会に参加して、全駐労の組織参加に感動しました。本当に若い人が多い。福島と沖縄の怒りは同じで、領土問題での排外主義を根底からひっくり返す力を実感しました。10万3千人という大結集で、基地労働者が動き始めたことで、沖縄情勢はさらに動いていきます。
 斎藤 反原発闘争と反戦・反基地闘争を結合して闘う。オスプレイの全国での訓練も始まり、その中で三里塚闘争の本質もはっきりしてきます。すべての攻撃に私たちが一体的に反撃していく2013年にしたい。
 鈴木 沖縄と原発で言えば、やはり日米安保問題です。問題は根本的で、僕らの要求は社会の根底的変革であり、安保粉砕であると。逆に、敵からすればなんとしても改憲をやる、原発再稼働で核武装政策を維持し、安保強化で侵略戦争に参戦する。それとの対決として2013年決戦があり、沖縄−福島−本土の団結をより一層強めなければなりません。
 石田 国家権力の暴力性や国家との非和解性が鮮明になってきたと思います。仙台の金曜デモでも、「11月27日に、大学のルールを破って集会をやります」と宣言したら、市民から拍手喝采(笑)。闘っている人たちは、実力抵抗こそ正義だと実感しています。
 斎藤 そういうものの意識化・理論化としてのマルクス主義ですよね。情勢が進めば階級性が深まり、闘いの中で共産主義を発見する。そこへ向かって体系的に行動を組織したい。

 法大の不当処分撤回へ闘う

 石田 では、2013年の抱負をお願いします。
 斎藤 全学連は12・9拡大中央委員会で、①原発再稼働阻止の大決戦を爆発させ3・11福島現地に結集して闘う、②法大処分撤回闘争を爆発させる、③京大・東北大に続き学生自治会建設に全国で挑戦する、の三つの柱を確立しました。
 武田 僕は「教育を取り戻す」ことをはっきりさせたい。そもそも学問は何のためにあるのか。4月19日の法大デモに決起した法大生が「ここから自分たちの大学をつくるんだ」と訴えた。これが全学連の教育観・大学観だと思うんです。闘争の中にこそ学問・教育がある。資本主義の大学に「真の学問」はありえない、現実を変える中に初めて学問はある、という立場で。御用学者がのさばる現状を見ても、闘うところからしか何も始まらない。
 石田 僕らのマルクス主義は、当たり前だけど観念論ではないんだよね。現実との闘いが人格と乖離(かいり)しない。雄飛丸が決起したらすぐに「無期停学」。闘いを起こすと、どこの大学でも敵の集中砲火にあう。敵の攻撃は根本的に人間関係を破壊しにくる。時には悔しい思いもしますが、やっぱり団結して闘うことに、新自由主義をひっくり返す壮大な意味がある。団結すれば敵は脆弱(ぜいじゃく)だとも分かる。処分・逮捕でもつぶせない意志を法大闘争が示してきた。人間の可能性に依拠するのが全学連運動の誇りです。
 坂野 青年・学生のエネルギーが全民衆を獲得する時代です。原発再稼働攻撃や改憲・戦争攻撃に対し、僕は「10・8羽田」や「激動の7カ月」のような、国家権力と激突しながら全社会を揺さぶっていく闘いをやりたい。戦争と原発をとめるために、全学連はガンガン実力行動に立つ。僕はそんな闘う全学連1千の部隊をつくり出したい。
 その中で全学連の執行部・中央執行体制を強化し、青年・学生の力で不抜の革命党をつくりたい。夢いっぱいです。

 京大で全学ストを

 大森 僕は同学会副委員長ですが、2013年は松本総長打倒の全学ストライキをやりたい。最初は学生の利益を守るところから始まるが、反原発運動ともつながって、時代と切り結んで「原発推進大学と『教育の民営化』を問う」かたちで全社会に影響を与えるものをやりたい。ストライキを一発うつことで、大学内は一挙に二極化するし、ストライキで絶対に情勢を変えられる。
 洞口 法大では武田君への処分撤回の大運動を爆発させたい。ここで勝負をかける。この処分は学生を黙って従わせるための攻撃です。「学生の怒りをなめるなよ」と言いたい。「大学の主人公は誰なのか」ということです。法大闘争は7年間で119人の逮捕−33人の起訴−13人の重処分に負けませんでしたし、武田君への処分は3万法大生の怒りに火をつける。11月の学祭期間中には規制と処分への怒りのメッセージが100枚以上集まり、学生が次々と武田君に「頑張れ!」と声をかけにきた。当局や裏切り者の学祭実と最も激しく闘う武田君を、法大生はずっと見てきたからです。一人の仲間への処分は、新たな決起を生みだす。それが処分撤回闘争です。処分撤回大運動を全国に拡大し、そして文化連盟の組織拡大をやりたい。勝負はこれからです。
 武田 4月新歓での法大全国結集デモを10・19的に爆発させたい。キャンパスの中からの決起が大事です。「処分撤回と原発反対」の軸を立て、もう一回大集会を目指す。「御用学者を弾劾したら無期停学」なんて許せないし、法大生の原発反対の思いとも合流していく。壮大な見通しで頑張りたい。
 12月6日に不当処分撤回を求めて法大当局を提訴しました。弁護士さんとも団結して、敵との力関係をひっくり返し、大学のあり方を根底的に告発する裁判闘争にしていきたい。3月29日には、一審で無罪判決をとった学生たちの暴処法裁判控訴審が始まります。支援・結集をお願いします。
 坂野 雄飛丸の処分撤回闘争をとおして、全国学生が一丸となって、「一人の仲間も見捨てない」団結をつくりたい。
 青野 この処分は人ごとではありません。同じ学生として法大当局のやり方に怒りがあるし、雄飛丸君を応援するのは当然です。雄飛丸君と同年齢という連帯感もあります。
 10・19法大の解放感こそが自由な大学です。僕はそれが飛躍点になって自治会委員長に立候補したので、全力で武田君の処分撤回署名に取り組みたい。
 そして、東北大では一番の課題は、組織拡大で当局との攻防に勝つことです。常に「新入生ウェルカム!」で新歓をやる(笑)。新しい仲間の獲得が最大の攻撃であり最大の防御である、と。
 二つ目に、全国学生の闘いと団結して勝つことです。三つ目に、新自由主義に勝つことです。安倍政権は、原発再稼働、改憲、オスプレイ配備と沖縄新基地建設、消費大増税、社会保障解体と、あらゆる攻撃を推し進めようとする。全学連の闘いにはすごい展望がある。既成勢力が体制内化する中で、全学連は街頭での実力決起で、敵とガチンコで闘っていく。

 全学連1千人の闘う隊列を

 広大の現実変える

 鈴木 広大では、学長への申し入れと回答要求行動を重視したい。御用学者・神谷が福島を見殺しにし、広大経営協議会には軍需産業・三菱重工業の会長がいる。こういう現実を学生の力で変える。回答を求めてあらゆる闘いをやるつもりです。サークル自治運動も強化して、学生との団結をつくっていく。
 大学での自殺が増えています。10月にも教授が教官棟から飛び降りた。その前は留学生。とにかく大学の中が、多忙化や人間関係の疎外で苦しいんですよ。大学がこれではダメだということも焦点化していく。

 首都圏大学へ攻勢

 松室 国際部の闘いとして、日本の反原発闘争に全世界の注目が集まる中、その最先頭で学生運動がバンと登場したい。11月のヨーロッパ・ゼネストでも、イタリアの学生は大学を占拠して闘った。学生が層として時代を動かすダイナミックな闘いをやりたい。その原動力は、法大処分撤回運動です。首都圏大学に攻勢的にうって出ます。
 坂野 国際部活動を強化して、そこから大きな教訓も引き出したいですよね。
 武田 向こうも「国際なんとか学部」って名付けて、「国際」って言えば人が集まるみたいなものがありますよね(笑)。こっちには内容があるんだから、国際部活動をもっと大きくできたら楽しい。

 社会の根本的変革

 斎藤 2013年は、原発再稼働を阻止し、処分を撤回させ、学生自治会をうち立てて具体的に勝利する年にしたい。
 全学連としてもっと大きな闘いにうって出るためにも、やはり雄飛丸への処分撤回闘争です。これまでの法大闘争は、大闘争に対して逮捕・処分が相次ぐ関係が続いてきたけど、これをひっくり返す時が来た。その展望はある。5月31日に暴処法裁判でついに無罪判決をかちとりましたが、学生の闘いが裁判所すらもボロボロにし、巨大な力を持つところまで来た。そのすべての地平の上に、雄飛丸への処分を撤回させる。雄飛丸がまた法大キャンパスに堂々と入っていったら何が起きるのか、何ができるのか(笑)。闘って勝てることを最も厳しい場所でこそ証明したい。
 そして、「再稼働阻止」の3・11二周年闘争に全学連は総決起し、反原発100万人行動の先頭に立つ。京大−東北大の自治会攻防に勝ち抜き、全学連1千人の闘う部隊をつくりたい。全国で原発御用学者を弾劾し、福島から山下俊一と神谷研二を追放する。
 そして、三里塚現地行動隊の体制を強化し、市東さんの農地絶対死守の大決戦に突入します。全学連は実力闘争をやり抜きます。さらに、沖縄学生運動を爆発させたい。全学連は、社会を根本的に変える闘いの先頭で頑張ろう!(拍手)