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 国土交通省が整備を始めた「緑の防潮堤」で、植えた常緑広葉樹の多くが地上部で枯れてしまった問題で、提唱者の宮脇昭・横浜国大名誉教授が6月30日、岩沼市の海岸を現地調査に訪れた。宮脇氏は「大部分は新芽が確認され、予測通り。一部で生育の遅れや部分的に枯れた状態があった。台風などで塩分を含む砂が飛んできて、埋もれたのが原因」とコメントした。国交省は防風柵を追加し、新たにタブノキなどを植え足す「補植」の対策をとる。

 宮脇氏は「国交省には迷惑をかけたが、3年もたてば根が入り、うまくゆけば1年で1メートルは育つ」などと話した。国交省は、他の工区で植える樹種について、専門家をまじえて検討を続けているという。(石橋英昭)