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欧米エネルギー界にしかけられた大規模ハッキング攻撃

欧米の送電網や発電会社等の活動をスパイし、必要なときには操業を妨害しうる組織的なハッキング活動が明らかになった。そのやり口は、正規アプリケーションのブービー・トラップ版をインストールさせるなどの方法だったようだ。

 
 
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TEXT BY DAN GOODIN
PHOTO BY SYMANTEC
TRANSLATION BY KENJI MIZUGAKI/GALILEO

ARS TECHNICA (US)

マルウェアを使い、欧米の送電網や発電会社、石油パイプライン、産業用機器供給者等の操業を妨害しうる力をもつ組織的な活動が明らかになった。

シマンテック社が6月30日(現地時間)に公開したレポート「Security Response」によると、同社が「Dragonfly」(ドラゴンフライ)と命名したハッキンググループが、ヨーロッパの少なくとも6カ国とアメリカの複数のエネルギー関連会社のコンピューターに、2種類のRAT(Remote Administration Tool:リモートアクセス型のトロイの木馬)のインストールに成功したという。

Havex」(あるいは「Backdoor.Oldrea」や「Energetic Bear」)と呼ばれるRATは、感染したコンピューターと、それが接続されているネットワークに関する情報を収集して、それらを攻撃者の管理下にあるサーバーへと送信する。抜き取られる情報には、被害者の「Outlook」アドレス帳や、VPN(仮想プライヴェート・ネットワーク)プログラムのデータも含まれる。

Havex RATは、産業用制御システム(ICS)用ソフトウェアを提供する企業(少なくとも3社)のウェブサイトをハッキングすることで、エネルギー関連や製造業の各社に、正規アプリケーションのブービー・トラップ版をインストールさせるという手法で広まった。


 
 
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