「ペルソナ手法」の復習に!ペルソナについてのあれこれをQ&A形式でまとめてみる
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こんにちは、@h0saです。最近業務でペルソナを作っていて、ペルソナ手法について自分の知識を見直しています。
今回は「ペルソナ」について聞かれた時に説明しやすいように、「ペルソナ手法」についてのあれこれをQ&A形式でまとめてみました。
Contents
ペルソナって何?
ペルソナとは、ユーザーの行動パターンを調べ、そのデータを統合して作り上げたユーザーを代表する仮想の人物のことです。一体のペルソナの背後には、多くの人間が存在します。
参考:ペルソナマーケティングとは?-ペルソナ1. | マーケティングリサーチの専門会社、KFS
ペルソナを活用したデザインアプローチを「ペルソナ手法」(正しくは「ゴールダイレクトデザイン」)と呼びます。Alan Cooperが『コンピュータは、むずかしすぎて使えない!』という本の中で紹介して以来、Web開発からマーケティングまで幅広く活用されるようになりました。
ペルソナを作ると何かいいことあるの?
ペルソナを作ることで得られるメリットを2つ挙げます。
参考:コンテンツ企画の前に!Web担当者のためのペルソナデザインマニュアル
1. 意思決定にブレがなくなる
これがペルソナを作成する最大のメリットです。
プロダクトやサービスを開発する際、多くのプロジェクトではマーケター、エンジニア、デザイナーなど複数の人と関わりながら進めることになるかと思います。
その際、それぞれのメンバーがそれぞれの経験からイメージした「ターゲット」で議論を進めると、多くの場合話がまとまらずに有効な意思決定ができません。
一方、具体的な人物像まで描かれた「ペルソナ」が決まっていれば、同じユーザー像をイメージしながら議論ができるため、意思決定にブレがなくなります。判断に迷ったら、ペルソナに聞けばいいわけです。
2. ユーザーを深く理解することでユーザー目線になれる
ペルソナを作るにはまずターゲットとなるユーザーについて調査します。観察やインタビューを繰り返すことで、ユーザーへの理解が深まります。
その結果、ユーザーが抱える課題やニーズを鮮明にイメージできるようになり、「このペルソナだったらどんなことをするだろうか」といったようにユーザー目線でものごとを考え、発想しやすくなります。
ペルソナはどうやって作るの?
ペルソナ作成は基本的に以下のステップで進めていきます。
参考:顧客視点を高めるペルソナ・マーケティングとは? | カイロスのマーケティングブログ
1. ターゲット層を定める
まずは提供するサービスやプロダクトのターゲット層を絞り込みます。マーケティング調査の定量的なセグメント分けを利用しても構いません。
ここで選んだターゲット層のユーザーがペルソナの人物像の基盤となります。
2. ターゲットユーザーを調査する
次に、ターゲットとなるユーザーの調査を行います。調査手法には、「コンテクスチュアル・インクワイアリー」や「ユーザーインタビュー」、「観察調査」などがあります。
コンテクスチュアル・インクワイアリーについては、以前受けたワークショップの内容を記事にしています。
コンテクスチュアル・インクワイアリーのコツとツボを学ぶ ー 樽本徹也氏のインタビュー入門より | UX INSPIRATION!
コンテクスチュアル・インクワイアリーは、現地に出向いてユーザーの「観察」と「インタビュー」を行う調査手法です。ユーザーの実態とニーズを明らかにするためには、この手法が最も適しているとされています。(『UXデザイン入門』より)
ここで得られた質的データがペルソナを形づくる材料になります。
3. 行動パターンをまとめる
ユーザー調査によって得られた質的情報から、行動変数を抽出します。
「行動変数」とは、ユーザーの利用状況、態度、意識、行動傾向、知識など、ユーザーごとに変化する特徴のことです。
各人の調査データからユーザーの特徴を表すものをキーワードとして付箋に書き出し、関連するものをグルーピングしていく方法(KJ法)がよく用いられるでしょう。
行動変数を抽出できたら、行動パターンをまとめていきます。その際、下図のようなマッピングを行うとわかりやすいです。
(『UXデザイン入門』p.65 より引用)
上図では、行動変数の軸上にユーザーをマッピングしていてます。こうして行動の似ているユーザーを視覚化し、行動パターンを明らかにします。パターンの数が生み出すべきペルソナの数となります。
(このあたりの質的データをまとめる方法は他にもいろいろあるようです。個人的にもっと勉強したいところです。)
4. ペルソナシートに落とし込む
そして、「ペルソナシート」に落とし込んでいきます。目標は、プロジェクトメンバーに「共感」を持ってもらうこと。そのために、実在する人物のようにディテールを作り込んでいきます。
顔写真、名前、年齢、趣味などの基本的な情報から、その人がとるであろう行動シナリオ、最終的なゴールをシートに記述します。
引用:仮面のユーザ「ペルソナ」参上!(1/2):企業のIT・経営・ビジネスをつなぐ情報サイト EnterpriseZine (EZ)
5. ペルソナに優先順位をつける
最後に、ペルソナの優先順位をつけます。
すべてのペルソナの要求を満たそうとすると、誰も満足できない製品やサービスができてしまいます。それを避けるために、優先順位1位を「プライマリーペルソナ」、2位以下を「セカンダリーペルソナ」として順位を定義します。
そして、「プライマリーペルソナ」の要求を完全に満たすことを目的にプロジェクトを進めます。
「セカンダリーペルソナ」の要求は、「プライマリーペルソナ」の意向によって採否を判断します。
例えば、ある機能をセカンダリーペルソナが要求しているけれど、プライマリーペルソナにとって不要な要求の場合は、却下します。これがもしプライマリーペルソナにとって「どちらでも構わない」要求の場合には、採用します。
プライマリーペルソナの要求を再優先にしつつ、セカンダリーペルソナの要求にも応えることで、エッジが効きつつ間口の広いサービスやプロダクトを構築することができます。
ペルソナとターゲットユーザーの違いは?
ターゲットユーザーはある製品やサービスのプロジェクト開始時に設定されるマーケティング調査のセグメンテーションであることが多く、ペルソナほど具体的な記述はありません。
ペルソナはターゲットユーザーの調査から得られたデータを統合して作り上げられた仮想人物であり、具体的な1人の人物として表現されます。
プロトペルソナって何?
プロトペルソナは、Lean UXで提唱されている「ペルソナの原型」です。
※Lean UXについての関連記事:『Lean UX ー リーン思考によるユーザエクスペリエンス・デザイン』刊行記念セミナーレポート at GREE | UX INSPIRATION!
上記までの従来の「ペルソナ手法」は、ペルソナを構築するために多くの時間と費用が掛かります。
「プロトペルソナ」は、”製品を使うのは誰か” “その理由は何か”について、推測によってまとめられます。記述も形式張らないスケッチで。
引用:Using Proto-Personas for Executive Alignment | UX Magazine
現場でリサーチを行って修正を行いながら、ペルソナの精度を上げていきます。「まず作ってみる」というLean UXの根本的な考え方に則っており、今後はこの「プロトペルソナ」の方が主流になっていくんじゃないか、と個人的に思っていたりします。
追記:
プロトペルソナは他にも「プログマティックペルソナ」や「なんちゃってペルソナ」とも呼ぶようです。以下の記事が参考になります。
なんちゃってペルソナがやって来た!〜リーン/アジャイルなペルソナ論〜 | slideshare
おわりに
これまでペルソナ手法についてなんとなくしか理解していなかったので、今回徹底的に調査してみました。その内容をまとめながら書いたのがこの記事です。
アウトプットしながらインプットしたことで、かなり記憶に定着しました。
参考文献が多岐にわたりましたので、以下に列挙させていただきます。