【WEB担当者必見!】スターバックスなど6つの事例から学ぶ本当に優れたWEBコンテンツの法則とは?
カップに書かれた素敵な言葉や可愛らしい顔文字。
これらは、友人や家族から送られた言葉ではなく
スターバックスで購入したカップに書かれていた文面です。
人間誰しも、辛い時があれば励ましてもらいたい時もあるもの。
そんな時、スターバックスに行って優しく声をかけられた上に、
カップに書かれた上記のようなメッセージを発見したら・・・。
それは本当に嬉しいですよね。
そして、実際にtwitterをはじめとする各種SNSに多数投稿されているのです。
実はここに、『本当に優れたWEBコンテンツ』の秘密が隠されています。
以下の6つの成功事例からその法則を探っていきましょう。
- ■目次
【WEB担当者必見!】スターバックスなど6つの事例から学ぶ本当に優れたWEBコンテンツの法則とは?
1.口コミをコントロールしようとするマーケティングはしない
2.コンセプトに見合った告知媒体を選択している
3.ターゲットの深いインサイトを探るための”場”としてとらえている
4.ターゲットのニーズに見合ったコンテンツをたくさんアップする
5.読者が本当に必要としている専門的なコンテンツを配信している
6.担当者だけではなく、社内の複数人でサイト運営をする
まとめ
それでは早速見ていきましょう。
1.口コミをコントロールしようとするマーケティングはしない
導入部分にも記載したスターバックスの事例について紹介致します。
スターバックスでは社員教育に多額の資金を投入しており、
ソーシャルメディアを含めるマーケティング予算は極わずかで、
その中でスターバックスというブランドを築きあげています。
どういうことかというと、
「口コミをコントロールすることはできないが、
最高のサービスを提供すれば人は自然と話題にしたくなる」ということです。
お客様と親身になって接することで、顧客から評価され、
それがWEB上で拡散されブランディングが成立しています。
本当に大切なのは、PRでも告知でもなく、
顧客との良質なコミュニケーションを生みだす企業努力です。
Facebookページやtwitterの運用でも、無理にいいね!数やフォロワー数を獲得していくのではなく
顧客にとって本当に良質なコンテンツをアップしていくことが重要になります。
価値あるサービスこそ、WEBマーケティングのキモです。
スターバックスはそのキモの部分を
顧客から自然と配信してもらう仕組みをつくっています。
2.コンセプトに見合った告知媒体を選択している
アメリカのポートランドに編集本拠地をおくライフマガジン「KINFOLK」
のイメージ動画を使ったプロモーションを紹介します。
動画配信サイトの最大手であるYouTubeを使わずにVimeoを活用し、
販売を促進させるような従来型の広告動画ではなく、
本誌のコンセプトに合ったショートムービー仕立てになっていて
ターゲットユーザーに価値を伝え、本質的な訴求をしています。
Kinfolk Magazine: Issue 4 (An Ode to Summer) from Kinfolk (kinfolk.com) on Vimeo.
動画のコメント欄をみてみると顧客が動画に共感していることが分かります。
YouTubeとVimeoの違いについて
今回、Vimeoを使ったプロモーションについてご紹介致しましたが、
YouTubeとVimeoの違いについて、それぞれ紹介致します。YouTubeとVimeoでは強みが異なります。
YouTube
・ユーザー数が多い
・広告力がある
・検索に強い
・各国の言葉に対応
Vimeo
・デザインが秀逸
・広告が少ない
・サムネイルを選べる
・自由なアスペクト比
上記のような違いを加味すると、
数多くの人に動画をみてもらいたい場合は、YouTubeの方が有利です。
ただ、YouTubeでは「KINFOLK」の洗練されたデザイン性を忠実に再現することが難しく
アクセス数よりターゲットにファンになってもらうために
デザイン性を重視してVimeoを採用したのかもしれません。
コメント欄をみると分かるように本誌の読者以外にも数多くの閲覧者を魅了し、
新たなる顧客の獲得、雑誌の販売ににつながっています。
こだわりぬいた結果、バズではなく、ターゲットであるユーザー獲得に成功した事例です。
3.ターゲットの深いインサイトを探るための”場”としてとらえている
ユーザー目線の商品開発で次々とヒット商品を生み出している「無印良品」の事例を紹介します。
「無印良品」が手がけている自社メディア『くらしの良品研究所』は、
無印良品の顧客との接点を幅広い観点から増やすことに成功しています。
さらに、独自のコンテンツを通じてブランドが掲げる世界観を正しく伝え、
顧客同士のコミュニケーションや新たな商品開発にも役立てているのです。
たとえば以下のようなコンテンツがあります。
「プロジェクト」
プロジェクトは既存のキッチンツールに関する調査や分析、
眠りについての研究、ユニバーサルデザインの商品開発など、
従来の商品をより良くするための施策を顧客と一緒に考えるためのコンテンツです。
モニター調査も積極的に行っている無印良品ならではの顧客志向が如実にあらわれています。
「これからの田舎と都会」
昨今のインターネットの拡充によるボーダレスな生き方の広がりは、
田舎暮らしを見直すきっかけとなっています。都会暮らしにこだわらず、
田舎と都会とを結ぶ仕組みづくりの構築のために、無印良品にできることは何かを
それを顧客とともに模索していこうとする姿勢がこのコンテンツにはあふれています。
「ATELIER MUJI」
「ATELIER MUJI」は有楽町にある無印良品のアトリエです。
暮らしの原点を立ち返り未来へ進むヒントを見つける工房として、
各種ワークショップやトークショーを開催しています。
商品の購買だけでなく、リアルなイベントを通じて顧客とデザイナーとを結び、
共に触れ合うことで、「人と生活とモノ」を考える場を提供しており、
WEB上ではイベントの様子をアップしたり、告知媒体として情報を配信しています。
それぞれのコンテンツに共通しているのは「主役はあくまでも顧客」ということです。
無印良品自らは裏方にまわることで、
根深い顧客の声が集まりやすい環境をつくることに成功しています。
4.ターゲットのニーズに見合ったコンテンツをたくさんアップする
7名の若手シンガーソングライターで構成されている
『Goose house(グースハウス)』を紹介します。
元々、無名だったグループですが、テレビCMなどの広告を活用した訳ではなく
誰もが知ってる名曲をYouTubeにアップし続けることによって、
総再生回数2億5千万回という驚異的な数字を達成することに成功したグループです。
ソロで活動しているシンガーソングライターがグースハウスに集結し、
誰もが知っている曲を熱唱している姿に
視聴者の共感をよび、WEB上で人気のグループとなりました。
シンガーソングライターは、自分の曲を知ってもらい、ファンになってもらうことが一番ですが、
知らない曲を聞いてくれる人はわずかしかいません。
視聴者が聞きたい歌や欲しいモノを考えてWEBコンテンツを配信することが重要です。
また、視聴者に近い距離のYouTubeから伝わってくる
「楽しいよ!一緒に歌おう!」という雰囲気も
数多くのファンを生みだすきっかけになっています。
5.読者が本当に必要としている専門的なコンテンツを配信している
薬剤師・薬学生向けのWEBサイト『薬剤師ネット』が配信している公式ブログを紹介します。
専門家の方が薬剤に関する質の高い情報を多数配信しており、
健康に関する情報を求めている人はもちろん、
薬剤師や薬学部の学生にとっても有益なコンテンツとなっています。
特に注目したいのがそのはてブ数です。
『たったの90秒!?腰痛・肩こりの痛みをなくす「セルフ整体」がすごい!』は1644はてブ、
『猫背解消で劇的健康効果!今すぐできる猫背矯正ストレッチ!』は1008はてブと、
驚異的な数字をたたき出しています。
上記二つの記事はとくに一般向けの記事ではありますが、
『1歩先行く薬剤師が是非チェックしておきたい3つの論文サイト』のように、
薬剤師や薬学生向けの記事もしっかりと配信しています。
こういったところに、ターゲットの満足度を高める要素が盛り込まれているのですね。
更新頻度は決して高くありませんが、
専門家が作成しているということもあって信憑性が高く、
普段の生活で知り得ない専門的な情報を配信しています。
その結果、安定的なアクセスと継続的な訪問を可能にしています。
6.担当者ではなく、社内の複数人でサイト運営をする
「おもしろ」「生活」「Web制作」など、幅広いジャンルで記事コンテンツを配信している
『株式会社LIG(リグ)のブログ』運営について紹介します。
独特のブログ運営方針を掲げて訪問数を拡大しています。
その方針とは、担当者のみではなく複数社員がブログの記事を書き、運営しています。
複数社員がブログ運営することにより、以下のメリットが考えられます。
複数社員がブログ運営するメリット
・複数人数でブログを書くことにより、記事数や検索キーワードが蓄積される
・違った担当の人が、日々業務上でのノウハウを配信することで記事のバリエーションが増える
・複数人数で運営することにより、1人あたりの時間が短くなり負担が少なくなる
また、株式会社LIGのブログでは社内の雰囲気やそこで働いている人の顔や人柄が見えることで、
社員の方々自身がSNSなどで拡散しやすい文化がつくれるというのもあるかもしれません。
社員1人ひとりが告知媒体になれるというのは、大きな拡散になりそうです。
まとめ
最後に、6つの事例から導き出せる法則をまとめました。
・口コミをコントロールしようとせず、価値あるサービスを提供し自然と広がる仕組みがつくれている
・コンセプトを大切にし、それに見合った告知媒体を選択している
・ターゲットの深いインサイトを探るためにWEBサイトを場としてとらえている
・ターゲットのニーズに見合ったコンテンツをたくさんアップする
・読者が本当に必要としている専門的なコンテンツを配信している
・担当者だけではなく、社内の複数人で運営する
優れたコンテンツは“顧客とともにある”ことに間違いはありません。
サイト運営を表面的な活動だけでとらえてしまうと、その効果を正確に推し測ることはできません。
小手先のWEBマーケティングやコンテンツ制作・運用のノウハウ、過去のバズ事例などを過信することなく、
自社商品やサービス、そして顧客と向き合うこと。
その先に、自社に最適な「優れたWEBコンテンツ」があることでしょう。
以上、【WEB担当者必見!】スターバックスなど6つの事例から学ぶ本当に優れたWEBコンテンツの法則とは?でした。