2014年07月02日

ホンダの2009年F1マシンが明らかに: はじめに

Honda’s secret F1 car revealed

HONDA: The Power pf Dreams

ホンダは2008年シーズン末にF1から撤退したが、日本人エンジニアたちは密かに仕事を続け、2009年マシンの設計などをかなり進めた。最終的に、この秘密のR&Dプロジェクトは、2014年仕様のハイブリッド・パワーユニットの基礎となり、2015年にマクラーレンが使う予定である。しかし、その間にいくつか興味深い作業が実施された。

2008年シーズン末にホンダがF1から撤退したとき、ブラックリーにあったチームの見通しは暗かった。その冬中、ロス・ブラウンはありとあらゆる助けを求め、新チームを設立した。未完成の2009年ホンダ設計マシンをベースとして利用し、チームは前に進んだ。これは簡単な仕事ではなく、ブラウン・チームはマシンが当初搭載する予定だったホンダV8エンジンではなくメルセデスV8エンジンを使用したため、モノコックのリアを大幅に変更せざるを得なかった。その後ブラウンGPが2009年ドライバーズとコンストラクターズの両チャンピオンシップで優勝し、メルセデスGPに改名したのは周知の通りである。

ホンダRA109が話題になったことはほとんどないが、このマシンがブラウンのBGP001になったと見られており、これはある程度まで正しい。しかしRA109には独特の設計があり、それをこの記事で明らかにする。

ホンダは「第3期」F1プロジェクト中、マシン設計に関して複数のR&Dチームを動かしていた。実際、ホンダの主な開発チームは3つあり、メインはイングランド、ブラックリーのホンダF1チーム内にあったが、それに加え、日本の栃木にあるホンダのR&Dセンターと、主にエンジンに専念していたHRD施設(イングランド、ブラックネル)にもチームがあった。

ホンダがF1撤退を決めた時、ブラックリーのR&D部門は作業を中止し、再開したときはブラウンBGP001の開発に集中したが、栃木のR&Dチームは世間が思っていたよりも、かなり長期間RA109の開発を継続した。

ホンダRA109: 概要
ホンダRA109: 概要

ホンダRA109は、この風洞モデルが示しているように、一見2009年マシンの設計に見える。フロント・サスペンションとリア・サスペンションはプッシュロッドで、2009年から2013年の空力学的規約によって義務づけられているように、ボディワークが簡素化され、フロント・ウィングは幅の広く、リアは狭くなっている。もちろんエンジンはホンダのV8F1エンジンで、トランスミッションは7速シームレスシフト・ユニットになるはずだった。上の風洞モデルを一見すると(おそらく童夢の風洞と思われる)、RA109の全体的設計はブラウンBGP001とは外見的にかなり違って見える。

-Source: Racecar Engineering

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