スマホユーザーの過半数が嫌儲かもしれなくて震えた

広告

広告っていつからこんな嫌われ者になったのでしょうかね。子どものころ、新聞に折り込まれていたハローマックやトイザらスのチラシは食い入るように眺めていた記憶があるのですが。

こんな記事を読みました。

誤クリック後にアプリを消す人も:スマートフォン広告にイラッとした経験、ある? – Business Media 誠

画面を埋め尽くしコンテンツを読みにくくする巨大なバナーや、スクロールを追従してくるフローティング広告、メニュー近くに配置された誤タップを誘う広告が嫌われるのはよくわかります。

また、サイトを移動してもいつまでも追いかけてくるリターゲティング広告が気持ち悪いのもなんとなく理解できます。先日、植毛関係の広告を誤タップしたところ、それ以来何日もあらゆるサイトで落ち武者カットの男性に迎え入れられるのですっかり辟易しました。

ユーザビリティ(操作性)を損なう広告に関してはそもそもアレなのですが、リターゲティングについていえば最初の誤タップとバナーのクリエイティブパターンの少なさが閲覧者に不快感を与えている要因なのでしょうね。

純広告(広告出稿主から直接受注する広告)であれば、アドサーバー(広告配信によく用いられているツール)の機能でフリークエンシー(広告接触回数)を調整できるのですが、ネットワーク広告(空き枠をマーケットプレイス(オークションのようなもの)に自動出稿する仕組みによって表示される広告。Google AdSenseが圧倒的に有名)では広告配信側のロジックで出現頻度が定められてしまうため、そういうわけにもいきません。メディア側が「同じユーザーにはn回しか同じ広告を見せません」と指定できたらいいんですけどね。

うん、わかりにくそうな言葉を括弧書きで補足したらますますわかりにくくなったでござる。

それはともかく、冒頭に挙げた記事が気になったので元資料を見てみたところ、さらに驚くべき調査結果が挙げられていました。

今、話題のネイティブ広告は、「騙された気分になる」 | セルフ型ネットリサーチならFastask※調査資料の閲覧には個人情報の入力が必須です

いや、※書きしましたけど、実はPDFに直リンクすればそのまま元資料が見られるんですがさすがにそれは仁義にもとると思いましたので自重。

1ページだけ引用しますと、以下の様な調査結果が表れていました。

fastask-smartphone-advertising-report

なんと過半数以上、55.5%ものスマートフォンユーザーが「自ら意思を持って広告をクリックしたことがない」と回答をしているのですよ…。

ここまで広告を忌避するユーザーが多いとは驚きです。Fastaskの母集団は大いに偏っていそうではあるのですが、偏っている方向がキャズム理論でいうところのイノベーターだのアーリーアダプター、いわゆる「情強」が多く含まれていそうなあたり、情報感度の高い人ほどネット広告を嫌う傾向がありそうだなあと思った次第でして。最近のスタートアップサービスに広告枠がまったくないケースが多いのはこういうことかと。

ともあれインターネットにおけるコンテンツ基本無料のエコシステムは広告収益に寄って支えられているといって差し支えないかと思うのですが、「広告踏んで!」というコンテンツ供給者側と、「広告なんて要らねえしタダでコンテンツ読ませろ!」という需要者側の意識がここまで盛大に食い違っているというのは甚だ気持ちが悪い状況といえましょう。情報発信にもコストがかかるわけで、それを無償で与えることが前提となってしまったのなら、インターネットには有閑貴族の施しと、有償でも発信したい何らかの思惑を持った情報(広告・宣伝・承認乞食・プロパガンダetc.)しかなくなってしまいます。

そもそもこんな風に広告が嫌われるようになってしまった原因としては、極端な低価格化により出稿単価が下がり、ほとんど情報価値のない粗雑な広告が世の中を席巻してしまったからなんだろうなあとか。

このあたりの気持ち悪さを払拭する方法論として古くはWeb投げ銭などが発明され、最近ではコンテンツが気軽に販売できるnoteなどが登場しているわけですが…そうそう上手く行きそうにねえよなあ、それだけじゃ。

こんなことをだらだら考えていてふっと腑に落ちたのはコンテンツSEOだのコンテンツマーケティングだのって考え方ですね。ユーザーに有益な情報を提供しつつ、本業の売上に活かすっていう。これぞWin-Win。

なんかもうとっ散らかってまとまらなくなってきたし夜も遅いし眠いしなのでこのへんで〆ようかと思うのですが、子どものころに見たハローマックやトイザらスの折込チラシのようなワクワク感を持てる広告が増えたら喜んで広告に触れてくれる人が増えるんだろうなって冒頭言を繰り返して本稿を終えたく存じます。

おつかれさまでした。

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