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【MLB】田中将大への深刻な依存を解消できるか ヤンキースGMが積極補強に動くことを明言

Full-Count 7月1日(火)19時22分配信

キャッシュマンGM「私は突っ走る準備ができている」

 ヤンキースは6月30日のレイズ戦で3-4の延長負けを喫して3連敗となった。41勝40敗、貯金1で前半戦を折り返しており、このままではプレーオフ進出も難しくなってしまう状況だが、ブライアン・キャッシュマンGMは7月31日のトレード期限までに積極的に補強に動くことを明言した。MLB公式サイトが「キャッシュマンが移籍市場を動かす準備ができている」と見出しで特集している。

 この日、レイズ戦で敗北を喫する前に、キャッシュマンGMは地元メディアにこう言い放ったという。

「私はロックンロール(突っ走る)の準備ができている。しかしながら、供出する側には(オファーを吟味する)時間が必要だと思う。彼が求めている人材を供出できるか、話し合いも進めている。いずれにしても、近いうちに動き出す」

 豊富な資金力を背景に大型補強を実現してきた強化担当は自信満々に語っている。公式サイトやESPNなどの地元メディアは、連日のように先発陣の補強が最優先との論陣を張っている。

 確かに現状で先発ローテーションの人材不足は深刻だ。開幕時に3番手だったイバン・ノバ投手はトミー・ジョン手術の影響で今季絶望。松ヤニを使用した不正投球で出場停止となったマイケル・ピネダ投手は広背筋の肉離れで8月にまで復帰がずれ込む見通しだ。

 また、右膝故障のCC・サバシアは数週間で復帰予定となっているが、代役のビダル・ヌーニョ投手は2勝4敗で防御率は5・42、デビッド・フェルプスは3勝4敗で防御率は4・26と数字は芳しくない。

 ルーキーのチェース・ウィットリー投手はここ2試合連敗中で、7回1/3を投げて13失点を喫している。11勝3敗で防御率2・10といずれもア・リーグトップの成績を誇る田中将大投手に対する依存はあまりにも深刻だ。

ベタンセスもトレード要員に!?

 MLB公式サイトでは、カブスのジェフ・サマージャ投手、レイズの2012年サイ・ヤング賞投手のデビッド・プライス投手が現在のマーケットで最大の目玉で、先発ローテーション1番手クラスの実力者だが、両エースの獲得には相当なトレード要員が必要となるために、カブスのジェイソン・ハメル、フィリーズのクリフ・リー、パドレスのイアン・ケネディの3投手が、ヤンキースにとってより狙いやすい補強候補となると分析している。

「インパクトを持つ、重要な補強はいつも難しいと考えている。(放出選手とは)重苦しい会話をしなければいけないし、素晴らしい補強には苦しみがつきまとう。個人的な経験では、場数を踏むにつけて、苦しみは増すばかりだ。だが、乗り越えなければいけない。インパクトを残そうとするのなら、その方法を見いださなければいけない」

 キャッシュマンGMはそう語り、現在中継ぎでオールスター出場が有力視されているデリン・ベタンセス投手もトレード要員となる可能性もにじませている。

 田中、そして、黒田博樹投手のようなエース級の獲得は必要だが、獅子奮迅の活躍を見せる田中らをサポートすべき打線のてこ入れも急務な状況。2年ぶりのプレーオフ進出は果たせるのか。辣腕で鳴らす強化担当の動きに注目したい。

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

最終更新:7月1日(火)19時22分

Full-Count

 

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