カンボジア政府が公認した事業への投資をかたって現金をだまし取ったとして、警視庁生活経済課は7日、貿易会社「オネスティジャパンインセプション」(東京)の元社長、中村修作容疑者(49)=東京都中央区勝どき5=ら10人を詐欺容疑で逮捕した。同課によると、中村容疑者は「多くの金を手にしたかった」と供述している。
同課は、同社が全国の約1100人から総額約16億6千万円を集めていたとみて資金の流れなどを調べている。
逮捕容疑は昨年5~9月、「カンボジアでのコーヒー栽培や観光事業に投資する」などと嘘の投資話を持ちかけ、北海道旭川市の女性会社員(65)ら4人の出資者から計3700万円をだまし取った疑い。
同課によると、中村容疑者らはカンボジア政府の公認事業であるとして、ホームページやパンフレットに大使館でのパーティーの様子を掲載するなど、投資話を信じ込ませようとしていたという。
警視庁は昨年12月、同社を金融商品取引法違反(無登録営業)容疑で家宅捜索。押収した資料を分析するなどして同社の事業実態などの解明を進めていた。同庁は事業には実態がなく、中村容疑者らが当初から金をだまし取る目的で出資者を募ったとみている。
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