いじめ:かばった小3女児に跳び蹴り 担任は遊びと判断

毎日新聞 2014年07月01日 19時39分(最終更新 07月02日 02時37分)

小学校のいじめについて会見する加藤教育長(右)と宮崎学校教育課長=愛知県豊橋市役所で2014年7月1日、清藤天撮影
小学校のいじめについて会見する加藤教育長(右)と宮崎学校教育課長=愛知県豊橋市役所で2014年7月1日、清藤天撮影

 愛知県豊橋市教育委員会は1日、同市内の市立小学校で先月、3年生の女子児童が、いじめられていた同級生の女児をかばって男女3人の児童から跳び蹴りされるなどし、首や腰に1週間のけがをしたと発表した。担任の男性教諭(23)がその場で制止したが、男性教諭は新任で、いじめをからかいや遊びと見ていたという。市教委の宮崎正道・学校教育課長は「経験の浅い担任を支える態勢が十分でなかった」と説明している。

 市教委によると、女子児童が暴行を受けたのは先月3日の休み時間。前日の放課後児童クラブで、同級生の女児がからかわれるなどしていたため、「いじめるなら、代わりに私を」などと言ったという。これを3人のうちの1人が聞き、実際に暴行したという。

 担任教諭は翌4日に校長に報告。学校などの聞き取りに対し、3人は「深く考えずにやった」と説明。けがをした女子児童は女児をかばった理由について「いじめを見るのが嫌だった」などと話しているという。女子児童は同5日から登校しなくなったが、3人からの謝罪を受け、27日から登校を再開した。

 記者会見で加藤正俊教育長は「いじめは大人の目に触れないところで起きている。きめ細かく情報収集し、教員の意識を作り直さないといけない」と述べた。【清藤天】

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