国税庁が1日発表した2014年の路線価で、佐賀県の武雄税務署管内の最高価格地点が、嬉野市の温泉街から武雄市の温泉街に入れ替わった。TSUTAYA運営会社と組んだ市図書館改革など大胆な行政改革で全国から視察が相次ぎ、武雄市が1995年以来のトップを奪還した。
最高価格の地点は、武雄市武雄町富岡の「県道武雄多久線通り」で、路線価は前年と同じ5万3千円。13年は嬉野市嬉野町下宿乙の「温泉本通り」と同価格で並んでいたが、嬉野市が下落し、武雄市の単独首位になった。
県道武雄多久線通りはJR武雄温泉駅の西約600メートルにあり、「武雄温泉楼門」で知られ、旅館やホテルが並ぶ温泉街に続く。駅を含めた土地区画整理事業で車道が拡幅されるなど利便性が増している。
武雄市では小学校の全児童にタブレット端末を配布するなど、先進的な取り組みが注目を集めている。13年度の行政視察は501件、4538人で、05年度の108人から42倍。
市は11年10月から、原則5人以上で市内に宿泊することを視察受け入れの条件にしている。旅館も視察団の優待料金を設け、視察受け入れで地域経済も潤っているという。
佐賀県内の鑑定を担当した栄城不動産鑑定事務所(佐賀市)の大串俊三社長は「以前は旅館やホテルの閉鎖が見られたが、ここ数年は宿泊者が増え、商業地としての価値が上がっている」と話した。