政府が集団的自衛権の行使容認を閣議決定した1日、陸上自衛隊善通寺駐屯地(香川県善通寺市南町)では、「答える立場にない」と行使容認についてのコメントを拒否する隊員が多数を占めた中で、「任務なら仕方がない」とする意見も聞かれた。一方、隊員の家族からは「危険な任務は反対」「不安」などと事態を懸念する声が交錯した。
【→関連記事】
駐屯地では、同日も各部隊が駆け足などで体力の強化に取り組み、偵察隊がレンジャー塔を使ったロープ訓練を行うなど平常通りの様子。駐屯地広報班は四国新聞の取材に対し、「普段から四国の防衛警備と災害の対処のために訓練している」とした上で、集団的自衛権の行使容認については「その件について答える立場にありません」と口を閉ざした。
隊員も同様に言葉少な。20代の男性隊員は「立場的に何も答えられない」。別の男性隊員は「勘弁してください」と足早に立ち去った。ただ、年配の男性隊員は「任務なら仕方ないが不安はある。少なからず武力を使う場面があるのでは」と複雑な心境をのぞかせた。
家族に隊員がいる人たちは、不安感を漂わせた。息子が隊員という50代女性は「なぜ、今まで通りでは駄目なのか。危険な任務に就くのはどの親も大反対だと思う。仕方がないことなのか」と訴えた。40代女性は「不安と、しょうがないという思いの半分半分」と複雑な胸中を打ち明け、「仕事を辞めるわけにはいかない。覚悟はできている」と付け加えた。
駐屯地がある南町自治会の70代男性は「もろ手を挙げて賛成するわけではないが、(任務なら)国民の命を守るために国際貢献してほしい」と話した。