植物片は「脱法ハーブ」…池袋自動車暴走
2014年7月2日14時2分 スポーツ報知
JR池袋駅近くの繁華街で車が暴走し8人が死傷した事故で、逮捕された名倉佳司容疑者(37)=埼玉県吉川市=が所持していた植物片を鑑定した結果、指定薬物の成分を含んでいない「脱法ハーブ」だったことが2日、警視庁への取材で分かった。
脱法ハーブを含む脱法ドラッグは、構造の一部を変えた新種がすぐに出回り、基本構造が似ていればまとめて規制対象となる「包括指定」が導入されたものの、規制が追いついていないのが現状。警視庁は、今回の脱法ハーブについて、薬理作用などをさらに詳しく調べる。
また、警視庁は2日午前、名倉容疑者を豊島区の事故現場に立ち会わせ実況見分をした。
警視庁によると、名倉容疑者は事故当時、意識がもうろうとした状態で「運転する前に脱法ハーブを吸った。途中から全く記憶がない」などと供述している。車などから植物片や吸い殻を押収して鑑定を進めていた。
事故は6月24日午後8時前、豊島区西池袋1丁目の路上で発生。名倉容疑者の車が歩道に突っ込み、はねられた中国人の林雪琴さん(30)が死亡、男女7人が重軽傷を負った。
警視庁は、自動車運転処罰法の過失傷害の疑いで名倉容疑者を現行犯逮捕し、より罰則の重い危険運転致死傷の疑いで送検した。