【阪神】ルーキー・梅野、2打席連発!連敗5で止めた!
◆阪神12―6ヤクルト(1日・倉敷)
阪神のドラフト4位・梅野が2打席連続アーチの活躍で、チームの1分けを挟んだ連敗を5で止めた。5点を奪った直後の初回1死一塁から3号2ランを放ち、7得点の猛攻を締めくくると、3点差に迫られた4回にも左中間に4号ソロ。阪神の新人の2打席連発は、1969年の田淵以来、45年ぶり2人目の快挙となった。ルーキーに引っ張られた打線も13安打、12得点と爆発し、2009年から倉敷では6連勝となった。
もう迷いはなかった。3点差に迫られた4回先頭で迎えた第2打席。梅野は石川のシュートをコンパクトに力強く振り抜いた。きれいな放物線を描いた打球は左中間席へ。「(藤浪)晋太郎が粘っていた。何とか1本出てよかった」。球団の新人では69年の田淵以来となる2打席連続弾。相手に傾きかけた流れを、ひと振りで呼び戻した。
初回には1死一塁から左翼席中段に3号2ランを叩き込んだ。「久々に手応えがあった。打った時にはいったかなと思った」と、5月6日の中日戦(ナゴヤD)以来、約2か月ぶりの本塁打。一挙7点のビッグイニングを締めくくったのも背番号44だった。
開き直りが吉と出た。本来は打撃が売りの捕手だが、この試合前まで打率は1割9分6厘。出場5試合、14打席連続ノーヒットだった。「最近は積極性を出せずに終わっていた。積極的に振ろうと思った」。フリー打撃の際にはマスコットバットで振り込むこともあった。試行錯誤しながら結果を出した。
チームは6月8日のソフトバンク戦(甲子園)以来の2ケタ得点で、連敗を5でストップ。09年から続く倉敷での連勝を6に伸ばした。「2本目が大きかった。反撃されていたから。最近はリードに神経を使っていたけど、どんどん持ち味を出してくれれば」と和田監督は飛躍を期待した。
5回の第3打席では虎党の大歓声に迎えられて四球。「3打席連続も少し頭にあった」とサラリと言ってのける大物ぶりも見せた。「期待に応えられるように頑張りたい」と、若き捕手が4位に沈むチームを引っ張っていく。(酒谷 裕)