07月01日の「今日のダーリン」

・長いこと「じぶんという自然」とつきあっていると、
 まるで暗黒にも思えた「じぶん」にも、
 ある程度の法則性が発見できるようになってくる。
 
 まず、基本は「風邪」に関することだ。
 なんだか理由もなく怒りっぽい日だなぁと思ったら、
 それは、風邪をひいていると考えたほうがいい。
 いつもだったら気にならないようなことで、
 なんだか腹が立つなぁと感じたら、
 それはやっぱり「いつもとちがう」ということだ。
 翌日、「あれは、風邪だったんだ」と気づくことになる。
 
 さらに、生活の「よき習慣」を破壊する原因は、
 ほとんど、たいてい、風邪だ。
 腹筋やら腕立て伏せでも、ランニングでも、早起きでも、
 食事の節制でも、毎日の勉強でもなんでも、
 風邪をひくと、いったんそれを休むことになる。
 この休みから復活して、せっかくの習慣を
 最初からはじめるというのは、なかなか大変なことだ。
 三日坊主と言わないまでも、
 いろいろな「よき習慣」が挫折したという場合は、
 風邪のあと戻れなかったということが多い。
 
 日頃は食べないようにしているジャンクな食いものを、
 無性に食べたくなるのは、体調の悪いときである。
 なんでだろう、悪いものほどうまく感じる。
 ひょっとしたら、こころのほうにも、
 そういうことは言えるかもしれない、とも思っている。
 スキャンダルだとか、人の愚劣や下品な話題に
 興味を持つときというのは、こころが弱っている。

 いつもとちがって、過剰に熱心に洗濯や掃除をするとき、
 これも、身体が弱っている場合が多い。
 何年ぶりに靴みがきしちゃったよとか、
 徹底的にトイレ掃除したぞ、なんて日の後は気をつける。
 
 こうして列挙してみると「いつものじぶん」というのが、
 どういうものなのかをモノサシにしているとわかる。
 「いつになく」とか「妙に積極的に」とかは危ない。
 「ムリ・ムラ・ムダ」は黄色信号っていうことのようだ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
気持ちのいいリズムをキープする。これが大人のやり方ね。