STAP細胞:理研の高橋政代氏「iPS臨床研究中止も」
毎日新聞 2014年07月02日 11時40分(最終更新 07月02日 12時20分)
◇ツイッターに投稿、理研対応に不信感あらわに
STAP細胞の論文不正問題で、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の高橋政代プロジェクトリーダーは2日、同センターで進める人工多能性幹細胞(iPS細胞)を利用した世界初の臨床研究について、ツイッターに「まだ始まっていない患者さんの治療は中止も含め検討する」と投稿した。STAP細胞問題への理研の対応に不信感をあらわにし、「患者さんも現場もとても落ち着ける環境でない」としている。
高橋氏は1日から、ツイッターに「理研の倫理観にもう耐えられない」「リスク管理としてこのような危険な状況では責任が持てない」などと立て続けに投稿している。
高橋氏を中心に進める臨床研究は、目の難病「加齢黄斑変性」を治療するため患者の細胞からiPS細胞を作製し、網膜の細胞に変化させて目に移植する計画。昨年夏に始まり、今夏にも移植手術をする見通し。世界で初のiPS細胞による臨床研究として注目を集めている。【斎藤広子】