『POSSE』23号
本日のクロ現にも登場していたNPO法人POSSEの『POSSE』23号をお送りいただきました。
http://www.npoposse.jp/magazine/no23.html
今号も盛りだくさんの内容ですが、まずメイン特集は「そして誰もいなくなった? 少子化×マタハラ」です。
「マタハラがあぶり出す「標準労働者」の歪み―求められる身体性回復の労働運動」竹信三恵子(ジャーナリスト・和光大学教授)
「マタハラのもと、何が起こっているか?―現代女性労働を取り巻く影」小林美希(労働経済ジャーナリスト)
「シングルマザーの現状にみる少子化の論点」藤原千沙(法政大学准教授)
「法律はマタハラの歯止めになるか?」浅倉むつ子(早稲田大学大学院教授)
「「ブラック国家」とは何か―ブラックバイト、マタニティ・ハラスメント、国家政策の変容の連鎖」今野晴貴(NPO法人POSSE代表)
「15分でわかる少子化×マタハラ――少子化・女性労働・マタハラ」
で、間に例の長谷川ペーパー批判の鼎談を挟んで、
「いま、動き始める「労働改革」―「長谷川ペーパー」から見える「改革」推進派の思惑と私たちの対抗策」 今野晴貴(ブラック企業対策プロジェクト共同代表)×森岡孝二(関西大学名誉教授)×佐々木亮(ブラック企業被害対策弁護団代表)
2つのミニ特集が続きます。まず、「教員とキャリア教育のこれから」。
「若者の労働実態を踏まえた労働法教育を」川村遼平(NPO法人POSSE事務局長)
「いま求められる労働法教育―調査から見える効果について」本田由紀(東京大学大学院教授)
「ブラック企業を受容させる装置としての就活」今岡直之(POSSE事務局)
「教育職場の実態と教職員組合の課題」今野晴貴(NPO法人POSSE代表)
「さまよえるキャリア教育 第2回 若者の勤労観・職業観への懸念から導入されたキャリア教育」上西充子(法政大学教授)
次が、「被災地仙台の今」。
「『断絶の都市センダイ―ブラック国家・日本の縮図』刊行に寄せて」渡辺寛人(仙台POSSE代表)
「自立を阻害する塩竈市の生活保護行政の実態」川久保尭弘(仙台POSSE事務局)
「被災地はこれからも 第9回 3.11追悼イベントを通して見る、仮設住宅住民の生活の変化」竹中亮介(仙台POSSEスタッフ)
ときましたが、実は巻頭にとんでもないのが載っていました。いや、トンデモということじゃなくって、褒め言葉としての「とんでもない」なんですが、
◆新連載
「社会学居酒屋談義 第1夜 客観性と価値自由」仁平典宏(東京大学准教授)
「文化と労働 NO.1 『アナと雪の女王』におけるポストフェミニズムと労働」河野真太郎(一橋大学准教授)
その他の連載は、
「社労士にできること、やれること 第1回」篠塚祐二(パートナーズ特定社労士事務所所長・社会保険労務士)
「西洋解雇規制事情 第参回 英吉利(イギリス)編」小宮文人(専修大学法科大学院教授)
「ともに挑む、ユニオン 団交file.4 高額の費用がかかる長期間の海外インターンシップ」北出 茂(地域労組おおさか青年部書記長)
「労働相談ダイアリー File.19 働くときに持っておきたい選択肢」川村遼平(NPO法人POSSE事務局長)
「はたらくっきんぐ! 第7回 貧乏メシ」藤代薫(女子栄養大学在籍)
「ブラック企業のリアル vol.08 日本料理店」
「世界の社会運動から No.7 フランス/文化関連の不安定労働者たちによるストライキ」ベルンハルト・シュミット
「労働と思想 23 アダム・スミス―ネイション・ステイトの誕生」小谷英生(群馬大学講師)
「京都POSSE ノート 第1 頁 自己紹介」遠藤めぐみ(京都POSSE事務局)
どれも時宜に適した特集や記事ですが、ここではあえてメジャー記事を外して、まず労働側社労士の篠塚祐二さんの「社労士にできること、やれること」。社労士の業務拡大の中で、労働側にたって紛争事案に入っていった篠塚さんの今までの推移が描かれています。
はじめに戻って、仁平典宏さんの「社会学居酒屋談義」。どれほどとんでもないかは、ぜひ直に読んでくださいね。
次の河野真太郎さんのアナ雪分析は、最近話題になった某ボツ原稿に比べても、二重三重四重くらいに踏みいったすごいものになってます。
メイン特集等についてはまた改めて。
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