携帯電話(いわゆるガラケー)向けのサービスをいつまで提供するか、という問題はwebで事業を展開する事業主にとってはそろそろ考える必要がある。
商品等の普及率について良く知られている概念としてイノベーター理論があるが、スマホの普及率をあてはめた図がwebを検索しても無かったので作成した。
イノベーター理論とは1962年に米・スタンフォード大学の社会学者、エベレット・M・ロジャース教授(Everett M. Rogers)が提唱したイノベーション普及に関する理論で、商品購入の態度を新商品購入の早い順に五つに分類したもの
http://www.jmrlsi.co.jp/mdb/yougo/my02/my0219.html
指標については、iphoneの発売日と、スマホの普及率*1*2を用いた。
日付 | 出来事 | 普及率 |
2008/7/11 | iphone3G(SB)発売 | 1% |
2009/6/26 | iphone3GS(SB)発売 | 1% |
2010/6/24 | iphone4(SB)発売 | 5.3% |
2011/10/14 | iphone4S(SB,au)発売 | 28.2% |
2012/9/21 | iphone5(SB,au)発売 | 45.6% |
2013/9/20 | iphone5S(SB,au,docomo)発売 | 55.2% |
イノベーター理論のグラフに当てはめた図がこちら。
図から読み取れることは以下の通り。
- iphone3GS頃までの初期段階は、イノベーター層への普及に留まっている。
- いわゆる「普及率16%の論理」「キャズム理論」と呼ばれる、16%の壁(アリーアダプター層までの取り込み)は2011年のiphone4S発売(au参入)の段階で完了。
- キャズムを超える前のアリーアダプター層へ普及しだした段階から普及率が加速。2013年のiphone5S発売以降は過半数を超えた。
- 2013年以降スマートフォンはレイトマジョリティ層へ浸透してきている。
- ラガード層の16%前後がガラケーのシェアとして残り続ける(かもしれない)。
- 携帯電話の国内契約数は2014年3月で約1億3900万台*3。ガラケー16%だと2224万台。
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*1:2009年以前の普及率は、「Business Media 誠 > スマホユーザーの9割「自分は“スマ充”」――なぜなら」より抜粋 http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1203/29/news076.html
*2:2010年以降の普及率は、博報堂DYグループ・スマートデバイス・ビジネスセンター、「全国スマートフォンユーザー1000人定期調査」の各iphone発売以降直近の値を抜粋 http://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2014/01/20140120.pdf