向井理が演じる主人公の天才零戦パイロット、宮部久蔵【拡大】
零戦から降り、大股でいらだつように歩く松也。監督の「カット。OK!」の声に、モニターを真剣にのぞき込む。
静岡県内の撮影現場でサンケイスポーツの取材に応じた松也は、「舞台は順番通りに物語が進み、役が経験することを順番通りに受け取ればいい。ドラマの撮影は必ずしも順番通りではないから、大変ですよね」。初対面の向井との共演シーンについて「リアルな感じでやることができて楽しかった」と充実感をみなぎらせた。
2009年のNHK大河ドラマ「天地人」など時代劇ドラマへの出演経験はあるが、時代劇以外では初挑戦。主人公・宮部をライバル視する景浦役だ。「宮部の生き方に憧れ、その裏返しの行動だったと思う。景浦は宮部とは違う正義感の魂を持っていたと思うし、宮部をリスペクトしていたはず」。実は母方の祖父が特攻隊機の整備士だったそうで、役への思い入れは人一倍強い。
向井と同じく丸刈りに。そして無精ひげ、そられた眉毛の風貌は後に暴力団幹部となる景浦そのものだ。「仕事柄、眉毛はそっているし、ひげはそらないで来たら『そのままでいい』と言われました」とニヤリ。