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 米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)は6月30日、世界で新たに約845万台をリコール(回収・無償修理)する、と発表した。今回のリコールにからむ事故で3人が死亡し、8人のけが人が出たことが確認されたという。

 リコールの大部分は、エンジンを始動する点火スイッチの欠陥だ。キーが勝手に回り、エンジンが停止するおそれがあるという。対象の車種は、1997~2005年型の主力中型車「シボレー・マリブ」など。

 点火スイッチの欠陥をめぐっては、これまで13人の死亡事故が判明したが、今回のリコールで死者の数がふくらんだ。GMは点火スイッチの欠陥を10年以上前に把握しながら、適切なリコール対応などをせず、今年2月に入ってからようやくリコールに踏み切った。

 GMが今年発表したリコール総数は世界で2900万台超となった。13年の同社の世界販売台数(約971万台)の約3倍だ。(ニューヨーク=畑中徹)