菅野、首位攻防初戦でコイびびらせる！「ガンガン内角」

　巨人は３０日、２位広島との７月１日からの３連戦（マツダ）に向け、全体練習を行った。初戦に先発する菅野智之投手（２４）は、先勝を宣言。絶好調の４番・エルドレッドに対し今季６打数無安打と好相性で、「しっかり内角を攻めて２、３戦目につなげていきたい。ガンガン内角を攻めていきたい」と言い切った。主砲を封じ、２・５ゲーム差のカープを突き放すつもりだ。

　気合の入った表情で、汗を流した。秋田からチャーター便で移動後、マツダスタジアムで行われた全体練習。菅野は２位広島との直接対決に向け、短距離ダッシュ、強めのキャッチボールで調整した。３連戦の大事な初戦を任された意味をかみしめながら、万全の状態に仕上げた。

　「初戦で投げる投手としての仕事がある。２試合目、３試合目に投げる投手が投げやすいように、（相手打者への）意識付けをしていきたいです。

まずは頭を取ることが大事。勝ちにこだわって投げていきたいです」

　相手打線は強力だ。巨人の６４本を上回る、１２球団トップのチーム本塁打８３本。特に、４番・エルドレッドは２５本塁打、７０打点と絶好調だが、菅野は今季、６打数無安打３三振と完璧に抑え込んでいる。その要因は徹底した内角攻めで、今回も、変えるつもりはない。

　「いつも通り内角を突いていくことが大切だと思います。しっかり内を厳しく突くことが２、３戦目にもつながってくるはず。ガンガン、内を攻めていきたいです」

　今季は１４登板のうち７度が中５日。７イニング未満は１試合だけで、リーグトップタイの３完投、８勝。防御率は１・７１はセ・リーグで唯一の１点台と、フル回転でチームを支えてきた。今回は先月２１日のソフトバンク戦（東京Ｄ）から中９日。心身ともリフレッシュしてマウンドに上がる。

　「いい調整ができたと思います。走り込みという意味でも、後半に向けて（体力の）貯金を作ることができました」

　うれしい知らせも飛び込んできた。この日、球宴の選手間投票の結果が発表され、２年連続の出場が決まった。２位、広島・前田に１８９票差の圧勝。リーグ戦再開後、初登板に向け、自然と身が引き締まった。

　「昨年は監督推薦で出させていただいたのですが、選手から認められた。光栄ですし、その名に恥じないような選手、プレーを目指したい」

　広島戦は今季２戦２勝で、通算でも６勝１敗。自信を持ってマウンドに上がる。球宴前、最後の直接対決。初戦を取れば勢いはさらに加速する。

　「これから戦う上で、弾みをつけていきたいと思います」先発陣の大黒柱が快投でチームを波に乗せ、カープを一気に突き放す。（片岡　優帆）

　◆球宴で大谷＆中田に「力勝負」挑む！　菅野は、球宴で日本ハム・大谷へのリベンジを目指す。昨年の第２戦（神宮）で先発して２回１失点。初回、「１番・右翼」の大谷に１５０キロ直球を右中間二塁打された。「昨年は悔しい思いをした。今年は直球を磨いたつもりなので、どんどん真っすぐで勝負したい」。対戦したい打者には同級生の日本ハム・中田も挙げ、「力勝負でいきたいです」と誓った。