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【スポーツ】

<首都スポ>東海大7連覇

2014年7月1日 紙面から

表彰式後、記念写真に納まる東海大の選手ら

写真

◇全日本学生柔道

 東海大強し、7連覇で通算20度目の優勝−。柔道の全日本学生優勝大会最終日は6月29日、東京・日本武道館で男子団体戦(7人制、体重無差別)を行い、5月の東京学生優勝大会王者の東海大が決勝で日大を4−2で下し、歴代最多記録を更新する7連覇を達成した。最初の2人で落とした東海大は、3人目の渡辺勇人(4年・東海大浦安)、5人目のウルフアロン(1年・同)の一本勝ちで追いつき、6人目のベイカー茉秋(ましゅう、2年・同)の優勢勝ち(技あり)で、大将の長沢憲大(3年・作陽)の一本勝ちを待たずに優勝を決めた。 (武藤康弘)

 東海大の7連覇をたたえる表彰式の後、日本武道館の青畳を囲むように約110人の現役部員、卒業生が交じった大きな輪ができた。その中心で優勝旗を握る王子谷剛志主将(4年・東海大相模)が校歌を口ずさむと、肩を組んだ仲間たちも唱和した。「部員全員で勝ち取った優勝。感謝したい」とうれし涙をこぼす王子谷を、学生時代に一度も優勝できなかった井上康生・日本代表男子監督や昨年の世界選手権60キロ級王者の高藤直寿(3年・同)らが満面の笑みで祝福した。

 王手をかけて迎えた決勝。4人を終えて1−2と劣勢に立たされたが、千葉・東海大浦安高出身の日米ハーフ1、2年コンビが流れを変えた。4月の全日本選手権に初出場した5人目のウルフは頭部を負傷し、ポイントを失いながら「自分の組手にすれば、残り時間が短くても勝てる」と残り1分半で放った内股で一本勝ち。振り出しに戻すと、6人目のベイカーは日大の大型新人佐藤和哉に組手で苦戦しながら、相手の一瞬の隙を突いて引き込み返しで技ありを奪い、これが決勝点に。終了のブザーが鳴ると、われを忘れて両腕を突き上げた。

 「後輩のウルフとは、高校時代から『俺たちで取ろうな』と話してきた」とベイカー。2年前は母校の高校3冠を支えた名コンビだ。8月の世界選手権(ロシア)90キロ級代表にも初選出されており、「負けたまま、次の試合の世界選手権に出るわけにはいかなかった」と期するものは大きかった。

 予選の東京学生を3年ぶりに制して迎えた今大会。部内に潜む気の緩みを察知した上水研一朗監督は、サッカーのワールドカップ(W杯)で1次リーグ敗退した前回王者スペイン代表を例に出し、「あれほど力のあるチームでさえ、危機感を共有できなければ負けてしまう」と選手たちの闘争心をあおった。「どの対戦校も決勝戦のつもりでぶつかってくるんだ」とも。

 「監督の話を聞いて、チーム力の大切さを再認識した」という王子谷。4月の全日本選手権で2008年の石井慧(当時国士舘大)以来の現役学生王者となった頼れる主将は、100キロ超級の日本代表に選ばれた仁川アジア大会(9〜10月)でも金メダルを射止めにいく。

    ◇

 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中

 

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