闘将が夢の舞台に花を添える。病気療養している楽天の星野仙一監督(67)がオールスター(7月18、19日)で全パの「総監督」を務めることが30日決まった。昨季の優勝監督が務める全パの監督は楽天の佐藤義則監督代行に任せるが、選手選考などに意見を反映。体調次第では球場でファンに直接あいさつするプランも浮上している。
東京都内で行われたパ・リーグ理事会で楽天が星野監督の辞退を申し入れると、他の5球団は了承したうえで星野監督へのできる範囲での出場を求めた。
「オールスターは華やかな方がいい。去年優勝したときのスピーチもすごく良かったし、できるだけ貢献してほしいということだった」と楽天の井上智治オーナー代行。星野監督が総監督案を受け入れると、12球団の実行委員会でも承認された。
闘将は6月に胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症と腰椎椎間板ヘルニアの手術を受け、現場復帰を目指してリハビリ中。楽天の安部井寛チーム統括本部長は「オールスター出場を楽しみにしていたので辞退を残念がっていた」と明かす。「なんとか全パが勝つようにサポートしたい」と気持ちを切り替えていたという。
総監督は7月3日発表の監督推薦選手に関して佐藤監督代行の相談を受けるほか、試合当日にファンへメッセージを送る予定。球場に足を運べない場合は動画での登場が検討されている。やはり、燃える男は祭典に欠かせない。
監督のオールスター出場辞退は1978年のパの上田利治監督以来2人目。昨季2、3位チームの監督が務めるコーチには西武の田辺徳雄監督代行とロッテの伊東勤監督が当たる。 (小林孝一郎)
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