政府税調、中小企業の課税を強化　法人税改革の提言まとめ

　政府税制調査会は２７日、総会を開き、法人税改革の提言を取りまとめた。法人税の実効税率引き下げの財源確保に向け、中小企業への税負担増を含む幅広い課税強化策を盛り込んだ。法人税の負担を「広く薄く」求める構造への転換を進める。

　黒字経営の大企業を優遇する一方で、業績回復が遅れている中小企業の負担が重くなる懸念がある。産業の新陳代謝を促し、日本企業の生産性を高めるのが狙いだが、中小企業の反発が強まる可能性がある。

　政府は、現在３５％程度の実効税率を来年度から数年で２０％台に下げる方向性を打ち出している。具体的な下げ幅や財源は税制改正作業で詰める。