2014.7.1 23:19

安倍首相「閣議決定により戦争に巻き込まれる恐れない」 集団的自衛権容認で

集団的自衛権の行使容認について、会見で説明する安倍首相=首相官邸(代表撮影)

集団的自衛権の行使容認について、会見で説明する安倍首相=首相官邸(代表撮影)【拡大】

 安倍晋三首相は1日の記者会見で、集団的自衛権行使を容認する閣議決定について「海外派兵は一般に許されないという従来の原則は全く変わらない。自衛隊がかつての湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことはこれからも決してない」と述べた。

 同時に「閣議決定により戦争に巻き込まれる恐れは一層なくなっていく。再び戦争をする国になることはあり得ない」と説明。「平和国家としての日本の歩みは変わらず、歩みをさらに力強いものにする」と語った。

 行使の裏付けとなる法整備をめぐっては「関連法案作成チームを立ち上げ、直ちに作業を開始したい。準備でき次第、国会に法案を提出する」との方針を示した。法整備の具体的な時期に関しては「スケジュールも含めて与党と緊密に連携したい。いつまでにと申し上げる状況にはない」と述べた。政府は国家安全保障会議(NSC)内にチームを設置する方向で検討を進める。

 首相は5月以降の自民、公明両党の協議については「集団的自衛権が現行憲法下で認められるのかという抽象的、観念的な議論ではない。国民の命と平和な暮らしを守るため、何をすべきかの議論だ」と強調した。(共同)