想定問答集:政府、集団安保容認を明記 「限定」方針逸脱

毎日新聞 2014年06月27日 07時45分

 集団安保については、▽他国への武力攻撃の直後▽日本が自衛権を行使中−−に国連安保理の決議が出た後でも、「国際法上は決議が根拠(集団安保)だが、憲法上、我が国の自衛の措置として許容される」とし、新3要件に基づけば武力行使できると明言。政府・与党は閣議決定に集団安保を明記しない方針だが、想定問答は、逆に日本政府が集団安保による武力行使に踏み出す可能性を明確に示し、新3要件が歯止めにならない実態を浮き彫りにした。【竹島一登】

 【ことば】新3要件

 日本が武力行使をする際の条件として、自民党の高村正彦副総裁が与党協議会に示した。(1)日本、または密接な関係にある他国への武力攻撃が発生し、国民の権利が根底から覆される明白な危険がある(2)国の存立を全うし国民を守るために他に手段がない−−場合に、(3)必要最小限度の実力行使−−を認める内容。憲法9条の下での武力行使は「自衛の措置としての武力の行使に限られる」と説明している。

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