集団的自衛権:地方、黙っていない…139議会が意見書

毎日新聞 2014年06月27日 22時14分(最終更新 06月28日 00時50分)

 政府が7月1日にも閣議決定する集団的自衛権の行使容認を巡り、政府に批判的な意見書を可決した地方議会が27日現在、全国で少なくとも139議会に上ることが、毎日新聞の調べで分かった。全会一致や、共産党などが提案した意見書案に国政与党の公明党が同調するケースや、会派の反対方針に逆らって自民系議員が賛成に回るケースもある。安倍政権への批判や懸念が、各地で党派や会派を超えて広がっている。【山田奈緒、道永竜命、村上尊一】

 ◇「暴挙認められぬ」

 「一内閣の考えだけで憲法解釈を変更することは、近代立憲主義の根本を破壊する暴挙であり、断じて認めることはできない」

 青森市議会(定数41)で可決され、24日付で安倍晋三首相らに提出された意見書だ。集団的自衛権へ突き進む政府を厳しく批判している。提案者は少数会派の社民、共産両党(計12人)。自民党系の2会派(計18人)はこの意見書案に反対する方針を取ったが、3人はこれに従わず、賛成多数で可決された。

 「戦時中、おやじは特攻隊に取られ、出撃寸前で敗戦を迎えたんです」。自民系で賛成に回った山本治男市議(57)は、幼いころ父の戦争体験を聞いて育った。のちに米国に留学。学生時代の5年間を過ごしたモンタナ州グレートフォールズに空軍基地があり、ベトナム戦争で心身共に傷ついた帰還兵を多数目にしてもいた。

 「戦争に反対するから(意見書に)賛成した。共産だろうが社民だろうが関係ない」。主張は明快だ。「戦争で(同盟国に)物資の支援はすべきだが、戦地へ人を送ることには慎重であるべきだ。安倍さんはなぜ、こんなに事を急ぐのか」

 岐阜県議会(定数46)も24日、意見書を可決した。文案をまとめたのは自民党岐阜県連だ。猫田孝・県連幹事長は「幅広い政党間の打ち合わせや国会の議論がなく、我々地方に説明も何もない」と安倍政権を批判する。「言うことは言わなあかん。悪いことは悪いと。政府が決めたから何でも従えというような時代やない」

 3月に意見書を可決した大阪府吹田市議会(定数36)。共産(8人)の単独提案に、公明(7人)などが賛成し、自民などは反対した。文面は共産が作り、公明の意向を受け入れ、安倍内閣を名指しで批判したり、日米安保体制を否定したりする文言を削除した。

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