集団的自衛権:首相官邸前で抗議デモ 数千人が参加

毎日新聞 2014年07月01日 21時19分(最終更新 07月01日 22時42分)

集団的自衛権の行使容認に反対し首相官邸前で抗議行動をする大勢の人たち=東京都千代田区で2014年7月1日午後8時20分、矢頭智剛撮影
集団的自衛権の行使容認に反対し首相官邸前で抗議行動をする大勢の人たち=東京都千代田区で2014年7月1日午後8時20分、矢頭智剛撮影

 東京・永田町の首相官邸前では、集団的自衛権の行使容認に反対する市民団体「戦争をさせない1000人委員会」などの呼びかけで、抗議の集会やデモが続いた。

 参加者は時間がたつにつれて増加。閣議決定が迫った夕方には数千人が沿道に長い列を作り、太鼓を打ち鳴らしながら「集団的自衛権反対」「閣議決定今すぐやめろ」と声を上げ続けた。

 午後5時過ぎに閣議が始まると抗議は熱を帯び、同6時前に決定が伝えられると、参加者は「閣議決定撤回しろ」「あきらめないぞ」と絶叫。興奮した参加者が警察官と小競り合いになる場面も。

 「いてもたってもいられない」と午前中からデモに加わった東京都目黒区の主婦、竹内節子さん(75)は、「自民党と公明党が密室で行使容認を決めてしまった。国民を愚弄(ぐろう)している」と憤った。戦時中に疎開を経験。「子や孫を戦場に駆り立てるのか。国民の声に耳を貸さない安倍政権に怒りを感じます」

 江戸川区の大学生、洞口朋子さん(25)も「戦争をしない、武器を使わないと学校で習ったことが全部変わってしまう」と怒る。憲法の解釈変更は「でたらめ」とばっさり。「戦争に行くのは私たち若い世代」と危機感をあらわにした。【一條優太】

最新写真特集