集団的自衛権:1日午後に閣議決定 公明党は執行部に一任
毎日新聞 2014年06月30日 21時44分(最終更新 07月01日 06時50分)
政府は7月1日午後、臨時閣議を開き、集団的自衛権の行使容認を決定する。他国への武力攻撃を阻止する集団的自衛権の行使は「自衛のための必要最小限度」の範囲を超えるという現行の憲法解釈を変更し、「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃」でも行使は認められるとの見解を打ち出す。安倍晋三首相は閣議決定後に記者会見し、行使容認に踏み切る理由を自ら説明して国民に理解を求めるが、戦後の安全保障政策の大転換を解釈変更で行うことへの批判は強い。
菅義偉官房長官は30日の記者会見で「閣議決定した後に、(実際に行使を可能にするため)法案として国会に提出する。日本は法治国家なので、国会で慎重に議論していくのは当然だ」と述べ、「議論が十分に尽くされていないのではないか」という記者団の指摘に反論した。
公明党は30日、国会内で全議員参加の会合を開き、閣議決定に先立つ1日の「安全保障法制の整備に関する与党協議会」での対応を執行部に一任した。
会合では政府の閣議決定案について「首相の手法はあまりに強引だ」などの反対論が続出したが、山口那津男代表は「国民の権利を守るためであり、決して他国防衛のためではない」などと弁明。井上義久幹事長が「与党協議をする以上、合意しなければならない」と審議を打ち切り、執行部一任を求めた。
出席者によると、「なぜこんなに拙速に決めるのか」という意見に対し、北側一雄副代表が「首相が急いでいるからだ」と答弁する場面もあったという。行使容認に慎重だった公明党は、早期の閣議決定を目指す首相の固い決意に押し切られた格好だ。
1日の与党協議会で閣議決定案について正式合意した後、自民党は総務会、公明党は中央幹事会でそれぞれ最終的に了承する。
政府は閣議決定で、技術革新の急速な進展、大量破壊兵器や弾道ミサイルの開発・拡散などによって、東アジアの安全保障環境が悪化したことを強調。日米同盟を強化する必要性を訴える。集団的自衛権に関しては、自民党が示した武力行使の新3要件を踏まえ、「国民の権利が根底から覆される明白な危険がある場合」には行使が憲法上許容されるとの判断を示す。
また、侵略国などを国連加盟国が一致して制裁する集団安全保障については、閣議決定には明記しないものの、新3要件を満たす範囲で「武力の行使も可能」と解釈する方針だ。