集団的自衛権:雑誌の投票、賛否4000通
毎日新聞 2014年07月01日 13時49分(最終更新 07月01日 14時16分)
主婦向けの買い物雑誌「通販生活」が5月の特集記事で、集団的自衛権の行使への賛否などを問う投票を呼びかけたところ、6月末までに約4000通に達した。「平和でなければ買い物はできない」とのコンセプトを掲げる「通販生活」はこれまでも硬派なテーマで読者投票を企画してきたが、発行元のカタログハウス(東京都)によると、同様の企画は47回目で投票数は最多という。締め切りは7月31日。
通販生活は年3回、1冊180円で約110万部を発行。9割が定期購読者で、書店やコンビニエンスストアでも販売している。
集団的自衛権の特集を組んだのは、5月15日発売の「2014夏号」。安倍晋三首相が目指す行使容認に賛成する立場で、自民党の石破茂幹事長と、漫画家の弘兼憲史さん▽行使容認には憲法改正が必要とする立場で、慶応大名誉教授の小林節さんと元内閣法制局長官の阪田雅裕さん▽行使は不要とする立場で、思想家の内田樹さんと東京大大学院教授の加藤陽子さん−−の6人の意見を掲載した。
投票は雑誌に付いたはがきか、同誌の公式サイトを通して行う。行使が必要か不要か▽行使には憲法改正が必要か、解釈変更で十分か▽誰の意見に共感したか−−を問い、自由記述欄も設けた。
同社によると、6月末までに、はがきと公式サイト経由で各約2000通が寄せられた。6月中旬以降、サイトからの投票が急激に増加。自由記述欄にぎっしりと意見を書き込んでくる読者もいるという。結果は10月発行の秋冬号で発表する。
同誌の購読者層は50代以上の主婦。同社創業者が「買い物雑誌こそ政治や社会の問題を積極的に取り上げるべきだ」との持論を持ち、原発輸出や体罰問題をテーマに読者から投票を募ってきた。
企画した読み物編集室デスクの平野裕二さん(48)は「憲法9条や自衛隊の活動を巡る大きな転換点になるという認識が広がり、関心が高まっているのだろう。政府は国民の声を聞く機会も作らず、閣議決定しようとしている。それだけに、多くの意見を寄せてほしい」と話している。
【遠藤孝康】