中国南部・広東省深センにある歩行者用のトンネル。中国で過労死が急増している(ブルームバーグ)【拡大】
中国が過労死の急増に直面している。中国共産主義青年団系の新聞、中国青年報は年間およそ60万人が職場での過重労働のために命を落としていると推計。特に金融機関の従業員やハイテク企業の技術者などホワイトカラー労働者の間で、文字通り「死ぬまで働く」傾向が強まっているようだ。
勤労を美徳とする伝統的価値観に加え、健康を顧みない富の追求を是とする経済成長下での社会的な風潮も、こうした現象の拡大に拍車をかけているとみられる。
早朝のデスクで…
中国銀行業監督管理委員会(銀監会)の幹部職員だった李建華氏は、報告書を書き上げるためデスクに向かっていた4月23日の早朝、突然死亡した。48歳だった。
中国金融新聞網によると、李氏は水疱瘡(みずぼうそう)の発疹に悩まされていたにもかかわらず地方視察に出かけるなど激務をこなしていたという。4月初めには医師から検査を受けるよう勧められていたものの「時間がないから」といって取り合わなかった。