秘密結社であるフリーメイソンは世界を裏で牛耳っている。英王室メンバーも代々会員であるし、米初代大統領ワシントンや日本への原爆投下を決めた米大統領トルーマンも会員だった。モーツァルトはフリーメイソン関連の作品を遺し、インドの初代首相ネルーも会員だ。鳩山由紀夫、鳩山邦夫兄弟の祖父であり、自由民主党の誕生と55年体制を作った鳩山一郎元首相も入っていた。つまり世界の歴史はフリーメイソンによって動かされてきたのだ! ……といううわさが日本ではまことしやかに言われている。
日本ではフリーメイソンを、海外で興った謎に包まれた秘密結社のイメージとして捉える人が多いため、何をしているか分からない恐ろしい団体のように考えてしまうが、そんな彼らの歴史や活動を、会員でなくとも垣間見られる場所がある。ロンドンとパリにあるフリーメイソン博物館である。
ロンドンの博物館はユナイテッド・グランドロッジ(United Grand Lodge of England)内に、パリはフランス大東社(Grand Orient de France)内に設けられ、会員以外の一般人も、秘密結社の建物に踏み入ることができる。イングランドのグランドロッジは、フリーメイソンの世界的な総本山であり、英国内ではイングランド、ウェールズ、チャネル諸島を統括している。フランス大東社はフランスのフリーメイソンをまとめる中心地だ。
フリーメイソンとは、元をたどれば石工の組合に端を発する。そのためかロンドン、パリともに建物は、他の建物以上に堂々たる雰囲気。周囲とも空気が違う。さぁ、入ってみよう。
内部を見学するためには徹底的な荷物検査が行われ、物々しい監視が付けられるのだろうか。そんな想像をしながらひるみつつ、「えーっと……は、博物館を見学したいんですけど」と恐る恐る受け付けの人に尋ねてみた。フリーメイソン独自のあいさつなんて知らないし、すでに試されているのでは(?)と考える暇もなく「それなら、あっちです。…