守真弓
2014年6月30日16時42分
ロボットマンガの元祖ともいわれる「タンク・タンクロー」で知られる阪本牙城(がじょう、1895~1973)の戦前のマンガが、電子書籍になって一挙に読めるようになる。古本市場でしか出回らなかった希少本もあり、発売するイーブックジャパンは「埋もれてしまうのは残念。採算度外視で販売を決めた」としている。
タンクローは34年から雑誌「幼年倶楽部」で連載されたギャグマンガ。主人公がちょんまげ姿で鉄球の中に入って敵と戦う奇抜さが子どもたちの人気を集めた。タンクロー7巻のほか、イーブックが遺族から借り受けた「鍬(くわ)の兵隊」「スモール博士と怪人Q」「ジャンケンポンチャン」の計10巻が電子書籍化され、7月1日に1巻500円で発売される。これまで中古市場で高値で取引されてきた作品だ。
阪本は戦後まもなく、マンガを描くのをやめたため作品を知る人は少なくなった。日大芸術学部図書館長の清水正教授(マンガ論)は「戦後生まれの人は知らないと思うが、ドラえもんの源流にあるのがタンク・タンクロー。電子書籍化で、この魅力を未来につなげてほしい」としている。(守真弓)
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