業界では「女帝」というあだ名で知られているらしい奥田浩美さんの新刊に、Retty創業者・武田和也さんのインタビューが掲載されていました。痺れますよ〜。


見切り発車で走り出す!

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Facebookより)


武田さんは1983年生まれ。ネットエイジ(現UNITED)でマーケティングの仕事を3年経験し、2010年に起業しています。

僕はビジネスを海外展開前提で考えたかったので、起業する前、リサーチのために1年間渡米しました。

現地では、どんな事業をやろうかと日々、考え続けました。自分がハッピーなだけでなく、より多くの人がハッピーになることは何だろう—それを突き詰めたとき、「美味しいもの」は人をハッピーにするし、食は日本が世界に誇れる領域だと思いました。そして、信頼できる人の知っているお店を探せる実名グルメ情報サイトのビジネスを思いつきました。

武田さんの起業ストーリーがすごいはここから。

ただ、僕も創業パートナーも、エンジニアの知り合いも、ウェブの知識は皆無でした。そこでまずは書店でプログラミングの入門書を買うことから始めました。

アウトソーシングをすれば楽なのはわかっていましたが、自分たちで実際につくって裏の仕組みをちゃんと理解していないと、長期的にうまくいかなくなると直感していたので、ボロい事務所に一ヶ月泊まり込んで猛勉強しました

武田さん、たしかこの本ですよね!

ちょうど武田さんがRettyをリリースした時期(2011年5月)に、ぼくは五反田のカフェで会っているんですよ。今から3年以上前(行きたいレストランが見つかるサービス「Retty」がいいね!)。あの当時はまだリリースしたてで、一日の投稿件数も多くはありませんでした。すばらしいサービスだと確信したので、しばらくヘビーユースしておりました。

そのときに武田さんから聞いて吹いた話が、インタビューでも掲載されています。エンジニアがいないのに、どうやってサービスを作ったんですか?

エンジニアリングの勉強と同時に、SNSやIT勉強会を通じて志がありそうなエンジニアの仲間を巻き込んでいく作戦に出ると、報酬があまり支払えなかったにも関わらず、優秀な人材が集まってきました。

そう、記憶が正しければ、武田さんは仲間探しをするために、IT勉強会カレンダーを見て参加しまくったそうです。勉強と仲間集めを兼ねて。ぼくはこの方法に衝撃を受けた記憶があります。

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記憶違いだったら失礼ですが、武田さんと会ったあの日、「最近風呂入ってません」と仰っていて、「すげー!ぼくは起業家にはなれない!」と思った覚えがあるんですよね。髪とかボサボサでw かなりギリギリの生活をしていたようなので、コーヒー代おごった方がいいかなぁ、とか思った記憶もあります。

リリース直後から奥田さんがヘビーユーザーとして利用してくれ、さらに周囲をどんどん巻き込んで広めてくれたことで、次第にRettyの利用者が増えてきました。2013年6月頃から急成長フェーズに入り、利用者が半年で20万人と5倍に増えました。

武田さんもインタビューで語っていますが、初期のサービス拡大フェーズにおいて、奥田さんをはじめとするインフルエンサーの影響は大きかったように思います。奥田さんつながりで広瀬香美さん、勝間和代さんなんかが参加していたはずです。


しかし、広瀬さんパワー半端ないな…。

広瀬さんが使い始めた翌日には、WebサイトのUU数は2倍くらいになったそうです。また、投稿数も、登録数も1.2倍くらいに伸びたとのことで、高い効果が見受けられます。

歌手の広瀬香美さんがソーシャルグルメサイト「Retty」にハマり中 - トピックス | nanapi [ナナピ]


今やRettyは国内を代表するクチコミサイトにまで進化しました。グルメ×スマホ×ソーシャルは競合の多い市場でしたが、クチコミ領域ではRettyの一人勝ちといってよいでしょう。

なぜなんの人脈もなかった武田さんが、ここまでのプラットフォームを築き上げることができたのか。それは武田さんの人間としての魅力(とても素直で、オープンな方です)、そして行動力が背景にあるのでしょう。

ぼく自身もこうして記事を描いているわけですが、「見切り発車」で突き抜けちゃった武田さんの旅に、一緒に巻き込まれてしまった感じがあります。この先の道も、本当に楽しみです。


直近だと、元Googleのエンジニア・樽石さんがCTOとしてジョインしていますね。

学生インターンのプログラムも充実!Rettyのインターン生はホント優秀なんですよねー。


本書「人生は見切り発車でうまくいく」には、こうしたインタビューに加えて、人生の貴重な時間を有効活用するための方針がシンプルに提示されています。「リーンスタートアップ」を柔らかく噛み砕いて、若手社会人向けに伝えている感じですね。「見切り発車」がなかなかできず、つい考え込んでしまう人にはおすすめの作品です。

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