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NECキャピタル、福島県広野町で2MWのメガソーラー、スマートタウン構想の第一弾

2014/06/23 12:48
金子 憲治=日経BPクリーンテック研究所
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 NECキャピタルソリューションは6月17日、福島県広野町折木南沢山頂部の町有地に「ふくしま広野町メガソーラー発電所」を建設・運営すると発表した。出力2125kWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)で、発電した電力は東北電力に売電する。年間の予想発電量は、約540世帯分の使用電力量相当を見込む。投資額は約6億円。

 発電事業会社として、「合同会社ふくしま広野町メガソーラー発電所」を6月中に設立する。資本金は1000万円で、NECキャピタルソリューションが900万円、広野町が100万円を出資する。

 NECキャピタルソリューションは、これまでに実績のある太陽光発電事業に対するローン・少額出資等の知見・経験を運営に活かしつつ、日本政策投資銀行(DBJ)を中心とした「環境・復興支援シンジケートローン」により調達した資金を事業資金として活用する。太陽光発電所のEPC(設計・調達・施工)サービス、O&M(運営・保守)をNECネッツエスアイが担当する。

 同プロジェクトは、広野町の長期的スマートタウン構想の1号案件となる。同構想は、「広野町復興計画(2次)」におけるエネルギーの効率的利用を目的とし、スマートコミュニティ実現に向けた実証実験との位置づけになる。地域との共生と同時に、太陽光発電によってエネルギー自給率の向上および低炭素社会の実現を目指す。

 NECキャピタルソリューションは、東日本大震災被害からの復興支援を主目的とした3回目の「環境・復興支援シンジケートローン」によって資金調達を実行している。同シンジケートローンは、DBJを中心に、DBJ環境格付融資に基づき、全国の金融機関19行で組成され、環境に配慮した事業経営を指向する企業・公益法人などの取り組みへの支援や、大震災による被災地復興を支援することを目的としている。