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イラク北部要衝の攻防激化 政府軍にロシア製兵器供与の情報

2014/6/29 19:48
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 【カイロ=押野真也】政府軍と武装組織との戦闘が続くイラクで、北部の要衝ティクリートを巡る攻防が激化している。同地はイスラム過激派武装組織「イラク・シリアのイスラム国」が掌握しており、政府軍が奪還に向けて大部隊を派遣。政府軍にロシア製兵器が供与されたとの情報もあり、戦闘が一段と激化しそうだ。

28日、イラク軍のバグダッド基地に到着したロシア戦闘機=ロイター
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28日、イラク軍のバグダッド基地に到着したロシア戦闘機=ロイター

 ティクリートは首都バグダッドの北方約150キロメートルで、近郊には油田もある。政府軍は「イスラム国」が掌握する同地を奪還するため、空爆に加えて地上軍も投入した。市街地で戦闘が繰り広げられているようだ。

 中東衛星テレビは29日、イラク政府軍に対し、ロシア製戦闘機5機が供与されたと報じた。イラク政府幹部は調達した戦闘機を重要拠点の奪還に用いる考えを示しており、ティクリートの奪還作戦にも投入されそうだ。

 イラク軍に対しては米国がF16戦闘機を供与する姿勢を示しているが、導入は遅れている。今回、イラク政府がロシア製戦闘機を調達した背景には、米国の軍事援助の遅れに対するイラク政府のいら立ちを示しているとの分析もある。

 ロシアにとってもイラク政府の支援は国益にかなう。ロシアは中国と同様、イラク国内に油田権益を持つ。3月にはロシアの石油大手、ルクオイルが南部の西クルナで新たな油田を開発したばかり。油田地帯が「イスラム国」に掌握されれば、権益が脅かされかねない。

 イラク情勢を巡っては、米政府がマリキ政権に対して挙国一致内閣を樹立するよう要請。国内でも退陣圧力が強まっている。これに対し、マリキ政権を支援するイランは米欧の介入をけん制するなど、利害関係が複雑になっている。

 隣国、シリアのアサド政権は「イスラム国」の掃討を目的に両国の国境付近を空爆した。イラク情勢の混乱が続けば、周辺国も不安定な状況に陥る可能性がある。

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