「アイ・フランケンシュタイン」(I,FRANKENSTEIN)(アメリカ映画):世界制覇を狙う悪魔集団を阻止しようとする天使・ガーゴイルたち。争いに巻き込まれるアダム・フランケンシュタイン
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昨日(27日)は忙しい一日だった。朝は10時から電通株主総会。毎年質問するのを楽しみにしている。いつもはナスティな追求で評判が悪いが昨日はこの所の株価上昇で気を良くして国際担当のアメリカ人専務ティム・アンドレーを誉めまくった。何しろグロスプロフィットの48%を占め、3年後には55%を超すと言う。元NBLのプロ選手。身長は2メートル10センチを超える。53歳、ボクが電通に入社した年に生まれている。
電通得意の国内メディアのシェアは年々縮小を繰り返し、出遅れたディジタル部門は他代理店の後塵を拝す。ジリ貧の電通を救ったのは国際部門。
昨年3月に合併し子会社にしたイージスと連結決算で売上高2兆3千億円(+19.0%)経常825.4億円(+39.8%)、純利益388億円(+6.8%)とスゴイ成績だ。
誉めまくり今後の成長戦略を聞いた後に、ナンボ貰っているのかと聞いた。
中本副社長の答にビックリ。年収4億2千万円だと。石井直社長の5倍は貰っているんじゃない。これは定時株主総会の報告書に1億円以上の報酬は記載義務があるのではないか?今度聞いてみよう。
夜は外人記者クラブで「群馬ナイト」。労組幹部の土屋さん、今野さんのマーケティング室(追い出し部屋と自虐的)での初仕事で、成功させなければならないからと出席依頼があったもの。蓋を開けて見てビックリ。4000円半ばの入場料なのに130人を超える参加者で満室状態。
先週末、群馬県富岡市にある富岡製糸場と絹産遺産群など4か所が「ユネスコ世界遺産」に指定を受け大喜びの群馬県が太田知事を先頭に「伊香保」「草津」「磯部」など180か所ある温泉宿の女将代表たちを従え、県庁職員、観光所一同、関連市役所、地酒組合などが勢ぞろい、「上州八木節」など音曲を交えてホスト側の方が多いほどだ。
ルーシー会長も純白のスーツの勝負服に長い金髪をなびかせてモデレーター席で張り切るが、二人いる通訳が原稿を読むだけの無能な県職員。
折角の会長挨拶、自分と同じアラバマ州バーミングハムが群馬県前橋市と姉妹都市だとユーモラスを交えて挨拶するも通訳嬢は事前にもらった原稿に無いからと訳せずシラけてしまう。
モデレーターがいるのに群馬県観光案内所長が知事の手前、張り切って司会するのでルーシーもやることがなくなってしまう。所長が勇み足で質問はと外人記者を指名するが、質問内容が英語で通訳嬢が立ち往生。
でもそんなシラけ状態も地酒で乾杯、芳しく美味な上州名物料理の山菜、川魚、和牛など溢れるBuffetで忽ちお祝い気分、楽しい愉快な気分でパーティは過ぎて行く。出席者の群馬県一同の大満足のナイト・フィーバーだった。
ホラー映画定番と言えばドラキュラにフランケンシュタインだが、200年の時空を越えて現代に生き延びていたら、という設定のケヴィン・グレヴィィオウ原作のグラッフィク・ノーベルの映画化。エンドクレジットにメアリー・シェリーに捧げると19世紀前半に何冊ものゴシック小説「フランケンシュタイン」のSF作家の大家に献辞をしている。笑える。
1795年、ヴィクター・フランケンシュタイン博士は、人造人間の製造に成功する。フランケンシュタイン博士は怪物を生み出すと同時に亡くなる。孤高のヒーローとして彷徨う怪物をゴーガイルの女王レオノーレ(ミランダ・オットー)が拾いアダム(アーロン・エッカート)と名付ける。
ガーゴイルは天使の集団で、世界支配を目論む、首領ナベリウス(ビル・ナイ)率いるデーモン(悪魔)集団を阻止しようと全面戦争が巻き起こりと何世紀にも渡って戦っている。
面白いのはデーモンはやっつけられると爆発して火の玉になって飛び散るががーゴイルは青い光の筋となって天に昇り消える。悪魔と天使の末路はこうなんでしょうね。
アダムはどちらの両方のサイドから陣営に加われと勧誘されるが興味が無く孤高を保っている。だが自身がもつ特殊な「再生細胞」が戦いの鍵を握っていることを知り、戦いに身を投じていく。悪魔は再生細胞を山と積まれた死体に埋め込み再生させて自分たちの「戦士」を作ろうとしているのだ。製造法を記した博士の日記も狙われる。
200年飛んで現代、相変わらず一人でパリの街(だろうが良く分からない)を歩くアダム。電気生理学者、テラ・ウェイド(イヴォンヌ・ストラホフスキー)は上司のワセックス博士と共に死体に電気ショックを与えて蘇生させる先端の技術を研究している。フランケンシュタイン博士と同じ手法だ。
ナベリウスは石油商人に扮して開発資金を援助している。テラは知らずして悪魔に手を貸していたのだ。アダムに出会ったテラは初めて悪魔の狙いを知りアダムと一緒に彼らの手を逃れようとする。
世界の滅亡をかけた戦いは「アンダーワールド」と同じで、制作者も脚本家も同じだから無理も無い。しかし画面同様暗い話でユーモアも無く後半に入って初めてテラとのロマンスが色を添える。
「コラテラル」「30デイズ・ナイト」などの脚本家としても知られるスチュアート・ビーティーが監督のデビュー作品。
「サンキュー・スモーキング」などの優男アーロン・エッカートが筋肉モリモリの怪物を演じるから驚く。レオノーレ女王はオーストラリアのベテラン女優。イギリスの名優、ビル・ナイが現れるとホッとする。悪役だが画面が締まる。ヒロイン、テラ役はオーストラリアの新人女優のイヴォンヌ・ストラホフスキー。中々の美人で楽しみだ。アダムとの恋愛は余り発展しない内に幕となる。
どうにも暗く救いようが無いB級映画だが、天使と悪魔の戦いにフランケンシュタインが巻き込まれると言う趣向だけが観客を引きつける。
特殊効果はアンダーワールドに戦いをイキイキと再現する。
これがデビューのビーティー監督にはやはり余裕のある演出は無理だろうね。
9月6日より新宿バルト9他にて全国公開される。
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