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京町家、救世主は外国人

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2014年6月30日(月)

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オーストラリアから来たブラウン一家は町家ホテルに1週間滞在する(写真:菅野 勝男、以下同)

 紅殻格子にしっくい壁――。京都・祇園にほど近い場所に、風流なたたずまいのその町家はある。軒先にかかったのれんをくぐって室内に入ると、出迎えてくれたのは、豪州から来た6人のブラウン一家だった。

 この町家、実は住宅ではない。エイジェーインターブリッジ(東京・新宿)というベンチャー企業が運営する宿泊施設「町家レジデンスイン」の1つで、「有済はとば庵」という名称を持つ。エイジェーインターブリッジは投資家から集めた資金を使って古い町家を買い取り、リノベーションして簡易宿泊施設として蘇らせる。

 とはいえ、中に入っても受け付けのカウンターがあるわけではなく、あくまで設備は普通の一軒家。一家はあがりかまちで靴を脱ぎ、畳敷きの居間では地べたに座る。この「伝統的な日本の住宅っぽさ」が人気を博し、町家レジデンスインの利用者のうち7割を外国人が占めている。

 外国人の利用者が多いとなると、彼らが使いやすい用に内装を変えたりしそうだが、この町家は天井が低く、階段は狭くて急。一見すると身体の大きな海外の人には使いにくそうだが、ブラウン一家の父は「イメージ通りの日本住宅で、いかにも京都っぽくて、とっても気に言っている」と話す。

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