日本政府は当時、すべての資料と証言を調査して「強制連行は確認できない」と判断した。韓国政府が要求しても「受け入れられないものは拒否する」という姿勢で臨んでいた。それが突然くつがえった。なぜか。
河野氏が談話発表の記者会見で、記者から「強制連行はあったとの認識か」と聞かれて、「そういう事実があったと。結構です」と独断で答えていたのだ。河野氏こそが韓国を暴走させ、日本を貶めた元凶だった。断じて許すことはできない。
永田町関係者はいう。
「河野氏は、検証結果の公表翌日、山口市での講演では『私が日本を貶めるわけがないじゃないですか。官房長官ですよ』と釈明していた。だが、なぜ“大ウソ”をついたのか、合理的な説明はまったくしていない。慰安婦問題を追及している産経新聞の取材も拒否している。何かを隠しているのか、本人は異常におびえているようだ」
現に、山口市での講演会は100人近い警察官が警備にあたる、厳戒態勢の中で行われた。
安倍晋三首相。日本政府は「河野談話を継承する」と発表した。韓国と米国への高度の政治判断であることは理解するが、未来永劫それでいいのか。
河野氏の証人喚問を要求する。ウソで奪われた日本の歴史と誇りは日本人の力で取り戻すしかない。河野氏よ、恥ずかしくないのか。説明責任を果たせ。国民は本気で怒っている。
■加賀孝英(かが・こうえい) ジャーナリスト。1957年生まれ。週刊文春、新潮社を経て独立。95年、第1回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞受賞。週刊誌、月刊誌を舞台に幅広く活躍している。