会場入り口はフジテレビ社員と警備員であふれ、福島原発事故後の東電の株主総会のような厳戒ムードだったという。

 27日、東京・台場のホテルで開かれた、フジ・メディア・ホールディングスの株主総会。注目は株主から提案された「役員の75歳定年の導入」。つまり、「フジの天皇」こと日枝久会長(76)のクビ切り議案だった。可決されれば「日枝王国」の崩壊につながるだけに、フジ関係者からも期待する声が漏れていたが、あえなく否決されてしまった。

「総会議長の日枝会長の強引な議事進行が原因ですよ。株主に一応、提案理由を説明させたが、形だけ。あっという間に採決に出ると、200〜300人の社員株主が拍手してシャンシャン。ロクに数も数えず、それで<ハイ否決>ですからね。でも、会場からは<日枝辞めろ><報酬が高すぎる>といった怒号が飛び交っていましたよ」(出席した株主)

 名経営者で知られた故・土光敏夫元経団連会長は「責任者が自分のポストを守ろうとしがみついている限り、後継者は育たない」との名言を残したが、日枝は何が何でもポストにしがみつき続ける気らしい。

 これでまたフジの番組はますますつまらなくなる。