「実は…」の話と、「オフ会」の話。

先日のスーパーでの買い物中。
「いまお気に入りのアレ買いたい！」
という彼女。
「えっ？　きのこの山のブームはもう終わったよねー。なに？」
フランスから日本に来て、彼女の中では色んなお菓子がブームになっていった。
いったい次は何だろう？
「えっと、ジツは…」
「うん？」
「あ、違う。ジツのパイ！」
「なにそれ？　そんなのないよ！」
「あるよ！ジツのパイだよ！そっちが知らないだけでしょ？　こっち来て！」
そう言われて、チョコのお菓子が並べられている場所に連れてこられる。
「ほら、これだよ」
彼女が持ち上げたパッケージには、『パイの実』と書かれていた。
「ああ。パイの実ね(笑)」
「あ、ミって読むのか＞＜；」
「そうだよ。それに、逆さまに読んでたし！」
「へへへ(笑)」
「ねえ、しかも恥ずかしいよ。『実のパイ』だと、なんかエッチな意味に聞こえるから」
対義語は偽乳、関連語は天使のブラ、と頭の中で告げる。
しかしこのジョークは彼女には通じないし、説明に時間がかかるので言わない。
「仕方ないよ！　日本語検定試験では、そっちの読み方が少なかったから」
「まあ、そうだね」
そして話が変わる。
甘いチョコ系のお菓子が好きではない僕は、日本で生まれ育ってはいるがこれまでパイの実を食べたことがなく、いや正確に言えば食べたことはあったのだろうけれども記憶に残るようなものでもなく、味についてはさっぱり分からない。
「パイの実の良さが分からないけど、どこが良いの？」
「中の固まったチョコと、外のパイ生地がサクサクした食感でバターたっぷりで、美味しい^^!」

ふーん。

ちなみに今度のオフ会では、id:sabacurryさんを中心に色んなお菓子を準備してくれていて、「パイの実」も候補にあるようだ。

ためしにそれを、彼女に告げてみた。
「実は今度のオフ会、パイの実もあるかもしれないよ」
「えー、すごい！　嬉しい！　ぜんぶ食べる^^」

…それはダメだ。お菓子はみんなで食べよう。

僕はオフ会の準備で、準備委員の方々にご迷惑をかけっ放しだ。だから、今からでも出来る僕の一番の使命は、当日パイの実を食べ尽くそうとする彼女を阻止することだと思う。がんばりたい。