国際【朝鮮半島ウオッチ】前代未聞の中韓VS.日朝 朴槿恵氏は中国に、金正恩氏は日本に秋波+(3/4ページ)(2014.6.29 07:00

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【朝鮮半島ウオッチ】
前代未聞の中韓VS.日朝 朴槿恵氏は中国に、金正恩氏は日本に秋波

2014.6.29 07:00 (3/4ページ)外交
首脳会談後の共同記者会見で、韓国の朴槿恵大統領(左)に握手を求める中国の習近平国家主席=27日、北京の人民大会堂(共同)

首脳会談後の共同記者会見で、韓国の朴槿恵大統領(左)に握手を求める中国の習近平国家主席=27日、北京の人民大会堂(共同)

 「今回の合意は日朝関係を改善するためのロードマップだ」「対話スタイルの正常化も関係改善の重要なステップだ。北東アジアのパワーバランスが変化し、秩序再編の動きが加速するなか、日朝の外交当局者が相手国の首都を相互訪問するようになれば、国際政治に与えるインパクトは大きい」

 日朝合意に関する北朝鮮側の狙いは2通りあると分析されている。日本からの実利獲得と国際的孤立からの脱却だ。

 実利狙いでは「すべての日本人の調査」に含まれる遺骨収集での外貨の獲得。日本は遺骨収集に金銭は払わないが、収集事業では現地にさまざまな資金が投入されるからだ。また拉致被害者、行方不明者、残留日本人の調査と帰国に伴って解除が見込まれる制裁解除による経済的な利益。さらに日本が合意に明記された「人道支援」である。

 外交面で効果はまさに関係が冷え切っている中国、韓国を誘引することだ。

 これに最も有効と北朝鮮が見込んでいるのが安倍晋三首相の訪朝と日朝首脳会談。複数の日朝関係筋は「早ければ9月、遅くとも年末までに安倍訪朝を実現させる」と述べており、北朝鮮側の期待が滲んでいる。安倍氏を平壌まで引きつけるには政府認定拉致被害者との面会、もしくは説得しかないとみられ、北朝鮮は日朝首脳会談実現のため拉致被害者で何らかのカードを切ってくる可能性が高い。

このニュースの写真

記者会見する安倍晋三首相=24日午後、首相官邸(酒巻俊介撮影)
北朝鮮の科学者保養施設の建設現場を視察し、笑顔を見せる金正恩第1書記(中央)5月29日に朝鮮中央通信が配信した(ロイター)
会見する安倍晋三首相=24日午後、首相官邸(川口良介撮影)
12月17日、金正日総書記死去から2年を迎え、北朝鮮の朝鮮中央テレビが放映した中央追悼大会の金正恩第1書記の映像(共同)

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