2014年6月27日、中国でミネラルウォーターのCM出演辞退が報じられた韓国の女優チョン・ジヒョンについて、所属事務所が契約を続行することを明らかにした。新浪が伝えた。

中国の恒大グループはこのほど、ミネラルウォーターのイメージキャラクターとしてチョン・ジヒョンと俳優キム・スヒョンの起用を発表。2人は中国で大ヒットした韓国ドラマ「星から来たあなた」の主演コンビで、同作をきっかけに人気沸騰した。しかし、水源地の表記をめぐり韓国でバッシングが噴出し、2人の所属事務所はそろって契約を打ち切る意向を明らかに。だが今月25日、キム・スヒョンの所属事務所では「続行する」と表明。これに続いて27日、チョン・ジヒョンの所属事務所も続行を明らかにし、「政治的な意図は見られないため」とその理由を示している。

今回、問題になったのは水源地「長白山」の表記について。中国と北朝鮮の国境に位置する「長白山」は、朝鮮半島では「白頭山」と呼ばれる。「神の山」として韓国ではナショナリズムの象徴となり、実効支配の領土地域から外れているにもかかわらず、一般社会の関心は非常に高い。このため「長白山」をPRする2人は「愛国心に欠ける」というのがバッシングの理由だ。

契約解除によって発生する違約金は100億ウォン（約10億円）とも報じられていた。中国メディアによると、2人の出演CMは中国映画界を代表する存在のチェン・カイコー（陳凱歌）監督とそのチームが手がけたもの。このため、違約金の額はさらに膨れ上がる見込みだった。チョン・ジヒョンの所属事務所では契約続行について、「中国側メーカーと良好な協力関係を保ち、中韓友好に貢献したい」としている。（翻訳・編集/Mathilda）