何処でもぼけーっと
ドラえもんが、用意した<何処でもぼけーっと>で遊ぼうとするのび太ですが。
「え?本当、この<何処でもをぼけーっと>使うと誰でもボケーっとしちゃうの?」
のび太は学校から帰るとドラえもんが用意した、<何処でもぼけーっと>をしげしげと見て、「でも、これただのポケットじゃん。」
ドラえもんはのび太の2階の自室でドラ焼きを食べながら、
「うん、そう。あんまり根を詰めるといけないって、22世紀の人が作ったんだ。」
「へぇ、そうなの。」
のび太はその小さな青いポケットを手にとりながら、「試してみようかな?」
「使い方の説明書をよく読んで---のび太くんっ!」
のび太はドラえもんの言うことを聞かずに、しずかちゃんの家に遊びに来ました。
ぴーん ぽーん
「あら、のび太さん、どうしたの?」
しずかちゃんがそう言うと、のび太は、
「しずかちゃん、いつも勉強や習い事で大変だと思ったから来たのさ。」
のび太は胸を張って言いました。「たまには、ボケーっとしたくない?」
「そうね。」
しずかちゃんは、「勉強も習い事もいっぱいあるから、たまには、ボケーっとしたいわ。」
「なら、これ使って。」
のび太は青い袋を彼女の腰につけました。すると。
「あーらー・・・・・・」
しずかちゃんは、「今日は何にもしないでいるわ。そんな気分。」
そう言いました。
「本当だ、ドラえもんの言うとおりだ!!」
青い空をぼけーっと見つめているしずかちゃんから、青いポケットを取ると、その途端、
「あ、勉強しなくちゃ。」
そう言って、
ぱたん
家の中に入りました。
「そうか。この何処でもぼけーっとは、付けている間だけなのか。」
少し思案したのび太。そうすると、
「そうだ、スネオのリモコン飛行機、一度使ってみたかったな。」
そして、いつもの公園に行くと、スネオとジャイアンがいました。
「ねぇ。僕にもその飛行機、貸してくれよ。」
のび太はスネオに言うと案の定、
「お前なんかに遊ばせてやるもんか。」
舌を出して、そう答えました。
「それなら、ドラえもんからもらったこのポケットと交換しない?」
「ドラえもんからもらっただって?」
スネオは目を輝かせ、「ドラえもんのものなら何か面白そうだ。」
と、ぽけっとを取り、胸に着けました。すると、スネオは、
「あー。今日、何もやらなくてもいいや。リモコン飛行機、貸してあげるよ、のび太。」
「ありがとう!」
のび太はスネオからリモコンをもらうと遊び始めました。
「おい、のび太。」
それを見ていたジャイアンが言いました。「お前、ドラえもんから何をもらったんだ。」
「別にー。」
のび太はリモコン飛行機で遊んだままでした。
ジャイアンはさっきスネオの胸に付けた青いぽけっとをじっと見つめ、
「これだな!犯人は。」
そう言って、「おい、スネオ。なんだか知らないけどそれを俺にくれ!」
スネオは、ぼけーっとしたまま、
「いいよー。今日何にもする気ないから。」
と、ポケットを取ると。
「あーっ!!のび太、俺の飛行機!!」
スネオは我に返りました。「返せよ、パパが買ってくれたばかりなんだから!」
「ごめん、悪かったよ、スネオ!」
のび太は慌ててリモコンをスネオに返しました。
ジャイアンは、
「原因はこの青いポケットだな!」
そして、のび太の頭にそのポケットを被せると、のび太は、
「あー。今日、何にもしたくないなー。」
ぼけーっと、してしまいました。ジャイアンはそれを見て、
「おい、のび太、何かおやつを買ってこい。」
「うーん。いいよー。確かドラえもんがドラ焼き一杯持ってたからそれ持ってくる。」
「おお、よし!」
ジャイアンはそう言い、「ここで待ってるからな。」
「うーん。」
のび太は家に帰りました。そして部屋へ帰ると、
「ドラえもんー。ドラ焼きちょうだいー。」
ぼけーっと、ドラえもんに言いました。のび太の頭の青いポケットをドラえもんが見ると、
「あー、やっぱ、説明書読んでないね、のび太くん!」
慌ててポケットを取りました。
「あれ?」
のび太は我に返り、「僕、どうしてここにいるの。」
「だーかーらー。」
ドラえもんは言いました。「これはあくまでもいつも根を詰めている人をリラックスさせるためにあるんだ。効果は、ポケットを付けているときだけ。普通の人が---根を詰めてない人がつけると、人の言いなりになるだけなんだよ。」
「そうなのか。」
のび太は頷き、「ジャイアンの言いなりになるところだったよ。ほっとした。」
彼はのんびりと、ドラ焼きに手をつけました。
「ねぇ、ドラえもん。君は、ぼけーっとしたくない?」
そう尋ねると、
「そりゃ、いつものび太くんに世話を焼かされているからね。」
ドラえもんはもうンひとつのドラ焼きに手をつけようとしました。
その時。
のび太はドラえもんに、何処でもぼけーっとをつけました。
「あー。何にもやる気しないー。」
ドラえもんは言いました。それを見たのび太は、
「それじゃ、おやつ全部もらうよ。」
「いいよー。」
のび太はにやり、と笑い、
「いいね、これ。あっ!!」
がたんっ
突然、机の引き出しが開き、
「お兄ちゃん。」
ドラミが姿を出しました。「のび太くん、貴方またやったわね!」
そして、ドラえもんの何処でもぼけーっとを取りました。
「あれ?ドラミ?」
我に返ったドラえもんは、「あー!!のび太くん、僕のおやつっ!!」
「あー。」
のび太は天井を見上げ、「どうしてこうなるかな。」
ドラミがのび太に、
「何処でもぼけーっとは、のび太さんにはいらないものね。」
「やられた。」
のび太はがっくり肩を落とし、「せっかくのおやつが。ドラミちゃんが来たから数が減った!!」
「自業自得だよ、のび太くん。」
ドラえもんは言いました。「君はもっと根を詰めて勉強をしないといけないね。」
「はーい、ドラえもん。」
それは。
ある日のドラえもんとのび太の1日でした。
二次作品は初めてですね。感想をお待ちしております。
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