橋本８強進出　米帰りの疲れもなんの

　▽２７日、茨城県茨城郡大洗町、大洗ＧＣ（６３４６ヤード、パー７２）▽晴れ、気温２５・２度、風速３・３メートル▽３２選手

　マッチプレーの１、２回戦（各１８ホールマッチ）が行われ、今大会初の決勝トーナメントに進んだ橋本千里（１６）＝ルネサンス豊田高１年＝は１回戦を５＆４で山口すず夏（１３）＝相模原市立鵜野森中２年＝を下し、２回戦では大里桃子（１５）＝熊本国府高１年＝を２アップで破ってベスト８入りした。４月の女子ツアー、ＫＴＴ杯バンテリン・レディスで優勝し注目を浴びる勝みなみ（１５）＝鹿児島高１年＝も１、２回戦を突破し、準々決勝に駒を進めた。前年覇者の森田遥（１７）＝高松中央高３年＝は１回戦で敗退した。大会は２８日に準々決勝と準決勝（各１８ホールマッチ）、２９日に決勝（３６ホールマッチ）と３位決定戦（１８ホールマッチ）を行う。

　世界のひのき舞台を経験して波に乗る橋本。その勢いは未体験のマッチプレーでも止まらなかった。１回戦は４ホールを残して５アップの圧勝。しかし２回戦では、１１番まで３アップと優位に立っていたが、じわじわと取り返され、１アップで迎えた１８番で１メートルのバーディーパットを沈めて、２アップで勝利した。「１回戦はショットが良くなかったが、相手がけっこうミスしてくれて勝てた。２回戦はショットが良くなく、１６番で落としてヤバイなと思ったけど、集中して最後を取れて良かったです」と振り返った。

　全米女子オープンから２４日に帰国し、休む間もなく翌２５日からは今大会に参戦。連日のラウンド後には「後半に疲れが出てきた」を口にしていた橋本は「昨日は酸素カプセルに入りました」。コースを離れてから寄ったゴルフ練習場にあった酸素カプセルに、約１時間入った。「入っている間は寝ていて、終わったあとはスッキリ」。その後は大浴場に入ったり「湿布を貼ったり」と体のケアをして、この日のマッチに臨んでいた。

　準々決勝、準決勝。そして決勝へ向け「気持ちが大事。我慢比べだと思うので、最後まであきらめずにバーディーを取っていかないといけない」。キャディーを務める母・和己さん（４６）との二人三脚で、頂点への階段を１段ずつ上っていく。　（櫛谷和夫）