渡辺被告「両親、いじめっ子、教師、塾の講師を恨みます」…黒子のバスケ連続脅迫事件
2014年6月28日6時0分 スポーツ報知
人気漫画「黒子のバスケ」をめぐる連続脅迫事件で威力業務妨害罪に問われた派遣社員・渡辺博史被告(36)の公判の被告人質問が27日、東京地裁であり、被告は「たった一人のスーパーマン(作者)に全部持っていかれて、恨みをロックオン(狙い定める)するしかないと考えた」などと述べた。
上下黒のスウェット姿で現れた渡辺被告は、大きな声でまくしたてるように話し続け、裁判長に何度も「簡潔に」と注意された。事件の動機を「(作者は)私のツボであるバスケ(バスケットボール)と上智(上智大出身という肩書)という、恨みを発動するスイッチを持っていた。(事件で)一瞬でも日本中から『黒子―』の単行本やグッズが無くなることで、一瞬だけでも勝ってみたかった」などと明かした。
さらに、初公判の時と同じように「反省する気が起きてこない」とし「私の性格をゆがめた両親、小学校のいじめっ子、教師、塾の講師を恨みます」などとし、幼少期に受けた精神的な傷が犯行の原点にあると主張した。
起訴状によると、渡辺被告は2012年10月、作者の藤巻忠俊さんが在籍した上智大に硫化水素を発生させた容器と脅迫文を置いたなどとされる。被告は「本屋にガソリンをまいて『黒子―』を売るのをやめないと、次は火をつけるよ、という脅しも考えていた」などと述べた。