意見:民族差別の二次加害を働く「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」

 朝日新聞の一七日付け朝刊に次のような記事が掲載された。下記はその一部である。

これでいいのか「嫌中憎韓」/ブームの出版界に疑問の声

 東京都内の出版社の一室で4月下旬、大手から中小まで様々な出版社の社員約20人が議論を交わしていた。他国や他民族への憎悪をあおる言説に出版界の中から歯止めをかけられないか。そんな考えからフェイスブックなどを通じて集まった「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」のメンバーだ。

 会社に秘密で参加している人も多く、今後どのような活動ができるのかはまだ未知数だが、事務局の岩下結さんは「今の状況をおかしいと思っている人が多いことを示したかった。のろしをあげることに意味がある。今後も会合を開き、出版界全体で考える流れを作っていきたい」という。

 この記事中に登場する岩下結とは、大月書店の編集副部長であり、私に「反原連や日の丸を批判するのなら契約はやれない、契約がほしければそれらの批判はやめろ」と脅迫した人物である。自分が民族差別を働いておいて、「荷担しない」も何もないものである。

 しばき隊や仲良くしようぜパレードが問題なのは、一つにそのあり方だが、もう一つ問題なのは、しばき隊や仲良くしようぜ関係者が差別発言をした相手にとっては、差別者がまるでそうではないかのように取り扱われることで、差別の二次加害になっている点である。

 想像してほしい。自分に差別発言ないし差別を働いた人間が、あろうことか「差別と闘う」人間として取り扱われることの苦しみを。

 「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」は、このような人物を入会させるべきではなかったし、まして事務局にすべきではなかったのだ。岩下がなすべきは、厚顔無恥にもこのような会で活動することではなく、まずは私に対する、真摯な謝罪である。


by BeneVerba | 2014-06-27 03:50 | 意見 | Trackback | Comments(0)
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