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虚偽報告、口裏合わせか/高松・白票水増し事件

2014/06/27 09:53

 昨夏の参院選の開票作業で比例区の白票を水増ししたとして、高松市職員ら3人が公職選挙法違反容疑で逮捕された事件で、不正の内部告発を受け市が複数の職員に行った調査に対し、得票計算係だった大嶋康民(60)と山下光(56)の両容疑者だけが「未集計の白票を見つけ、再集計したら数が一致した」などと全く同じ証言をしていたことが26日、分かった。口裏合わせをした上で虚偽の報告をした可能性が高いとみられる。当時の市選管事務局長の山地利文容疑者(59)を含め3人の動機は高松地検が捜査中だが、当日は票の数が合わないトラブルが起きており、市関係者からは「白票を調整して作業の遅れを避けようとしたのでは」との声も上がっている。
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 市選管によると、開票日は作業終盤で投票総数と集計票数が一致しないトラブルが発生。その後、白票を含む無効票を再集計したところ数が合致した。

 しかし、参院選後の8月に「比例代表の開票に不正があった。白票を2回計数した」との匿名の手紙が市に届いた。市は内部告発と判断し、山地容疑者を除き、大嶋、山下両容疑者ら得票計算係5人と、疑問票の判定係2人に個別調査を行った。

 大嶋、山下両容疑者は調査に「票が合わなくなった後、未集計とみられる白票約300票が、未集計だった別の無効票の束の下や束の中に交じっているのを見つけた。再集計したら、数が一致した」などと全く同じ証言をしたという。

 一方、他の得票計算係の職員は全員が「票が合わないことは知っていたが、未集計の白票が見つかった経緯は知らない」などと説明。ただ、判定係の話だと、無効票に未集計の白票が紛れ込むミスはあり得ることから、市は「不正の事実なし」と調査を結論づけた。

 高松地検によると、山地容疑者ら3人には、パソコンで集計入力済みの白票を再び担当者に手渡して再入力させ、白票約300票を水増しした疑いが持たれている。同地検は同日、高松地裁に3人の勾留請求を行い認められた。

 3人の動機は明らかになっていないが、開票作業の迅速化が一因との指摘もある。高松市の場合、集計漏れなどで作業が1時間半遅れた2009年の衆院選など、過去の選挙でも遅れがたびたび発生。ここ最近は開票作業の迅速化が求められていることから、複数の市幹部は「『とにかく早く票を確定したい』との意識が働いたのかもしれない」と推測している。

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