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天皇、皇后両陛下 対馬丸生存者らと懇談

2014年6月27日18時55分  スポーツ報知

 沖縄県に滞在中の天皇、皇后両陛下は27日午前、太平洋戦争中に学童疎開船「対馬丸」が米軍に撃沈された事件の犠牲者を慰霊する那覇市の碑「小桜の塔」に拝礼、隣接する対馬丸記念館を訪れて生存者や遺族と懇談し「よく耐えられましたね」などと声を掛けられた。同日夕、特別機で帰京した。

 疎開経験もある両陛下は、対馬丸に乗っていて犠牲になった多くの子どもたちと同世代で、事件に深く思いを寄せてきた。8月22日で発生から70年となる今年、慰霊訪問が初めて実現した。

 両陛下は戦後50年の「慰霊の旅」として1995年に長崎、広島、沖縄などを巡り、戦後60年には米自治領サイパンを訪問。今回の沖縄訪問は、来年の戦後70年に向けた旅の始まりという位置付けになりそうだ。

 両陛下は犠牲者の名前が刻まれた小桜の塔に花を手向け、深々と黙礼。対馬丸記念館では、壁一面に展示された子どもたちの遺影や筆箱、ランドセルなどの遺品を硬い表情で見て回った。

 生存者や遺族計15人が待つ部屋に移ると、一人一人のそばに歩み寄り、船から避難した時の状況や、今も消えない悲しみを訴える声に耳を傾けた。

 6日間漂流し、奄美大島にたどり着いたという上原清さん(80)に陛下は「よく耐えられましたね」とねぎらい、皇后さまも「よく話をしてくれましたね」といたわった。遺族の浜崎盛久さん(79)が亡くなった兄を思う自作の短歌を披露すると、陛下は「思い出も随分あったでしょう」と心境を思いやった。

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